中国詩人 アラブ古代詩人そして 日本でも数々の詩人は、酒への愛を惜しまない。萩原作太郎だったか、『私が人生の中で追い求めていたのはこの一杯の金麦酒だ』とどこかで書いていた、気がする。
日本酒は美しく潔く小林秀雄を連想し、焼酎は快活で腹をわって話す開口健を連想させ、麦酒はやはり萩原作太郎を連想する。
昼間に、ギリシャかどこかの見晴らしの良いレストランで麦酒とサンドイッチをたのむのは村上春樹だろう。
くだらないが、今私は、そんなことを考えながら熱海から茅ヶ崎に鈍行で、のんびり移動している。
単なる出張をこんな想像ひとつで、小さな『旅』に変えていくのだ。