与論島の野鳥 No65 ジョウビタキ
「広報よろん」 平成7年(1995年)2月1日発行 第202号
・ジョウビタキ
ヒタキ科
方言名:
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この冬は、意外にお客さんが多くて餌台は賑やかだ。
メジロとウグイスが10羽ぐらいに、ヒヨドリが2羽、シロハラ1羽、ジョウビダキ1羽、それにキジバトの番いが常連で、イソヒヨドリも時々来る。
庭木の実はほとんど食い尽くされているので、餌の調達が大変だ。
大食漢のヒヨドリが常連になったのが痛い。
キジバトに至っては底なしだ。
ジョウビダキは11月の初めに、何年か振りでふらっとやって来た。
なわばりを確定したようで、日に何回かやってくる。
少なくなったピラカンサやナンテンの実を食べたり、芝生の中から虫を穿くり出して食べて、しばらくするとまた何処かへ行ってしまう。
なわばりが確定したジョウビタキは、ねぐらと餌場を何ヶ所か確保していて、毎日パトロールしてあるくとか。
我が家の庭も餌場のひとつとして確保しているようだ。
姿が見れた日は気分がいい。
この冬、ジョウビタキは例年より多く渡って来ているような気がする。
立長地区では約800メートル四方ほどに、4羽のジョウビタキがいる。
それぞれ、ほぼ等間隔を保っているので、なわばりを確定していると思われる。
伊波にある牛舎の周辺には雌がいる。
牛糞に群がる昆虫を捕食するための餌場として確保しているようだ。
イソシギやセキレイ等も集まる。
近くに水田があってシギやチドリを見ることもある。
秋には20羽程のカモの群れが羽を休めていた。
イソヒヨドリもこの辺りになわばりを持っている奴がいるが、異種間ではほとんど気にならないらしい。
牛舎から300メートルほど東には雄がいる。
林に隣接した貯水池を中心に、反対側は畑と草地が混在していて、深林性のカラスバトやズアカアオバト等も多く生息している。
この場所は条件がいいらしくほぼ毎年やってくる。
この二箇所を一辺とした正三角形の南側の頂点にあたる辺りには雌がいる。
海岸に面した荒れ地とキビ畑やサトイモ畑が混在している。
伊波の牛舎から300メートルほど西には雌がいる。
こちらも牛舎を中心に、野菜畑やキビ畑、草地が混在していて近くには海岸もあり、数多くの野鳥が見られる場所でもある。
植物相や地形の変化が多いほど、野鳥の種類も豊富になるようだ。
先日、その海岸の近くでジョウビタキを探していたら恐ろしいことが起こった。
ゆっくり近付いてきた車の窓から御婦人が顔を出して、ニッコリ微笑んで「いつも読んでますよ」。
あー恐ろしい。
(ヨロン野鳥友の会)
【参考】
星の写真は、こちら に掲載しています。