与論島の野鳥 No51 ヒレンジャク | さすらいの風来簿

与論島の野鳥 No51 ヒレンジャク

「広報よろん」 平成5年(1993年)1月25日発行 第184号

 

 

 

・ヒレンジャク

     レンジャク科

        方言名:

 

             * 写真のコピー、ダウンロードを禁じます。

 

 

11月末の晴れた日の朝、時間がとれたのでちょいと一回りしてみた。


   (ちょいとで一回りできてしまうから、本気でバードウォッ         チングをするには少し物足りない。


    島が小さいせいもある。


    小さいから希少鳥でも見落としが少ないという考え方も      ある。


     が、なによりもじっくり観察できる場所が無くなった。


     野鳥の数も減った。

  
     薮や湿地の減少が、野鳥が少なくなった要因のーつと       考えられる。


     調和のとれた節度ある開発を期待したい。)
 

その日は汗ばむほどのいい天気だった。


陽気に浮かれたのか、サシバの帆翔が目立った。

    帆翔(はんしょう):鳥が上昇気流を利用して翼をひろげたままはばたかずに飛                              ぶこと。


チョウゲンボウが、お気に入りの枯れモクマオウで何やら物色の様子。


こいつは来たときからずっと、この辺にいる。


なんとか接近したいと狙っているのだが、隠れる場所がない。


直径1メートル程の牧草の塊があるが、見晴らしが良すぎる。
気付かれずに潜り込むのは不可能に近い。


例えば見られたとして、奴がその事を忘れてしまうのに、どれだけの時間を要するか、そこが問題だ。


ダメ元で一度は挑戦してみたい。
チョウゲンボウの記憶能力って、どんなもんだろうか。


さて、当日のメインは、なんてったってヒレンジャク。


遠方を飛翔する鳥群をコムクドリかと問えば、同行のK氏ムクドリでねえかい、などとのたもうた。


意見の相違がヒレンジャク確認の立役者。


確かめるべえ、てんで引っ返したら、先の木に止まっていた。


双眼鏡で覗いて驚いた。


一目でレンジャクとわかる愉快なシルエットが7つ。
逆光で、ヒレンジャクかキレンジャクかわからない。


まっすぐ行けばたぶん逃げられる。


はやる気持ちを抑えて300メートル程迂回する。


途中バイクに乗った新婚旅行中とおぼしきカップルとすれ違う。
ちきしょうめ。


もしやと思ったが、レンジャクはそのまま止まっていた。


順光の位置でヒレンジャクと確認。


87年12月Mさんが初めて確認して以来の快挙だ。
12月末にも35羽の群れが見られた。


この分だと春の渡りの時期にも寄ってくれるかもしれない。


キレンジャクも期待したい。


群れがいたら頭の格好に注意してください。
寝癖のようにつっ立っていたらレンジャクかも知れません。

 

尾の先が赤ければヒレンジャク、黄色ならキレンジャクです。
 

とても綺麗で可愛くて愉快なコスチュームの鳥です。
                                               (ヨロン野鳥友の会)

 

【参考】

 

 

 

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