与論島の野鳥 No43 ヤツガシラ | さすらいの風来簿

与論島の野鳥 No43 ヤツガシラ

「広報よろん」 平成4年(1992年)3月31日発行 第175号

 

 

 

・ヤツガシラ

     ヤツガシラ科

        方言名:

 

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久々に晴れた日、久々に野鳥に会いに出た。
夕方近く無理やり時間を作っての突然ウォッチング。


ミニバイクでトロトロ小一時間ばかり、いつものポイントをざっとながす。
キジバト、ヒヨドリ、メジロ、ウグイス、リュウキュウツバメ。


そろそろ渡りの季節だというのに会う奴は皆常連ばかり。
空模様も怪しくなってきた。


今日は収穫無しかと思ったやさき、ヤツガシラ的ひらひら型飛翔鳥影を彼方に見つける。


トロトロバイクじゃ追いつかず見失う。
辺りを探したが見つからない。


それじゃあ、居るべきとこ行きゃ居るんじゃないかと、行ったら居た。


一生懸命草むらをつっついていた。


ちらりといちべつしてふわりと舞い上がると、辺りを偵察してまた元の場所へふわりと降りた。


再び虫掘りに熱中する。


近くでツグミとマミチャジナイも餌をあさっている。


これ以上食事の邪魔しちゃあ申し訳ない。


100メートル程離れたところで、別のヤツガシラに会う。
ひらひら飛んで来て木の枝に舞い降りた。
冠羽を立て、やや緊張ぎみに辺りをうかがっている。


あの、ヤツガシラ的ひらひら型飛翔鳥影も、きっとヤツガシラにちがいない。
であれば一度に3羽はすごい。


今日はついてるぜ、とほくそ笑む。


ヤツガシラは今が旬。
やれ暖冬だ異常気象だ、環境破壊がとうしたこうしたと、世問で騒ごうが時期がくりゃあこうしてちゃんとやって来る。


けなげな奴らだぜー・・・なんて思ってるうちにとうとう小雨がぱらつきだした。


トロトロバイクを叱咤激励して必死で帰る。
途中、ビンズイとキセキレイがいたが、会ってる余裕はない。
本降りになる前に帰り着かねば。


しかし与論島自慢のあの青空はどこへいっちゃったんしょうかねぇ。

【会えた鳥】
白いクロサギ、黒いクロサギ、サシバ、ツミ、ズアカアオバト、キジバト、ヤツガシラ、リュウキュウツバメ、キセキレイ、ビンズイ、ヒヨドリ、イソヒヨドリ、シロハラ、アカハラ、マミチャジナイ、ツグミ、ウグイス、セッカ、メジロ、アオジ

                                               (ヨロン野鳥友の会)

 

 

 

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