与論島の野鳥 No42 メジロ | さすらいの風来簿

与論島の野鳥 No42 メジロ

「広報よろん」 平成4年(1992年)1月30日発行 第173号

 

 

 

・メジロ

     メジロ科

        方言名:

 

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「目白押し」と言う言葉がある。


辞書によると「メジロが枝に止まるとき押し合うように並ぶ習性から、人間が押し合って並んでいるときなどの例えとして多用され、仕事や予定がぎっしり詰まっているときにも使われる」とある。


残念ながら未だかつてそういう状況に遭遇した事がない。
 

庭に来るメジロ達を見ていると、一応群れで行動はしているが、お互いは実に仲が悪くてしょっちゅう喧嘩をしている。
 

こんなに仲の悪い連中が体をくっ付け合って「目白押し」をするとはどうしても考えられない。
 

番(つがい)や巣立雛は別として、例えばツバメにしろコムクドリにしろ、群れで行動している鳥でも電線に止まっているのを見ると、最低でも体一個分は間隔をあけているのが普通である。


最近この「目白押し」がパソコン通信のネットワークで話題になった。


野鳥に関するフォーラムで、「野鳥図鑑に、野外でメジロの目白押しを観察した研究者はいない。という解説があったが、本当に目白押しは無いのでしょうか?」という質問が寄せられたのがきっかけだった。


たくさんの方々から意見や観察例が寄せられたが、飼い鳥や巣立雛ではあるが成鳥では見た事が無いといった意見や引用が大半を占め、「目白押し」を裏付ける観察例は無かった。


ところが、日本野鳥の会の会誌「野鳥」の当月号に5羽のメジロによる目白押しを観察したと言う記事が掲載された。


フォーラムにも「高尾山で見た事がある」というメッセージが入ってきた。


「梅雨の頃、よく繁ったヒサカキの下枝に沢山のメジロが群がっていた。雨を避けていたのだと思うが、目白押しの状態も見られた」という内容だった。


結局フォーラムでは「目白押しは実在する」と言う事で落ち着いたが、例えとして使われているほど自然では頻繁には無いようだ。


ぜひ一度見てみたいものだ。


このところ外に出る機会が少なくて内輪の話しになってしまったが、数日前ツグミの群れを立長一帯で見かけた。


古里では、163羽の群れに会った。
 

アオジやシロハラも増えてきたようで、やっと冬の常連達が揃ってきた。
                                               (ヨロン野鳥友の会)

 

 

 

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