与論島の野鳥 No38 シロハラクイナ | さすらいの風来簿

与論島の野鳥 No38 シロハラクイナ

「広報よろん」 平成3年(1991年)7月18日発行 第168号

 

 

 

・シロハラクイナ

     クイナ科

        方言名:

 

             * 写真のコピー、ダウンロードを禁じます。

 

ヨロン野鳥友の会ではこれまで157種の野鳥を確認しているが、できるだけ正確な内容にするために、例えば写真とか、双眼鏡の使用、特徴、声、同行者の有無などといったいくつかの条件が設けてあって、そしてほぼ間違いないと判断されると、確認番号と確認者の略号を付けて「与論島野鳥リスト」に記録することになっている。


今年の4月、新たにシロハラクイナの確認があった。
シロハラクイナは主に琉球列島に生息する鳩ぐらいの水辺周辺に住む鳥で、おそらく過去においては与論島にも生息していたと考えられるが、現在ではその姿を見る事さえ難しくなっている。


実は私自身過去2度程見かけているが、雨が降っていたり、カメラや双眼鏡を持っていなかったため、自信を持って主張する事ができずに記録を断念したことがある。


それだけに何とか自分の手で確認してやろうと、密かにねらっている鳥でもあった。


ところが、そのシロハラクイナを確認したとMから電話が有ったのだ。
一応口では称賛しながら「先を越された!」という悔しさもあって質問責めしたところ、ビデオに撮ったというので見せてもらった。


画面の中でいかにも、“小心者ーッ”といった感じで動き回っているお腹の白いその鳥は、まさしくシロハラクイナであった。


翌日、教えてもらった田んぼの近くに潜んでいたら、30分程して薮の中からでてきた。
少し距離はあったがこの目で確かめる事が出来た。


かくして155種目として野鳥リストに記録されることとなった。
もちろんM氏の略号付きでだ。


近ごろ音沙汰がないと思っていたらいつのまにか、超望遠付きのビデオなんぞを手にいれて、虎視耽々と機会を伺っていたらしい。
油断のならん奴だ。


                                               (ヨロン野鳥友の会)

 

 

 

星 星の写真は、こちら に掲載しています。