与論島の野鳥 No9 ウグイス | さすらいの風来簿

与論島の野鳥 No9 ウグイス

「広報よろん」 昭和59年(1984年)4月15日発行 第122号

 

 

 

・ウグイス

     ヒタキ科 ウグイス亜科

        方言名:マチキジ

 

:写真の複写、ダウンロードを禁じます。

 

雄は全長15.5センチメートル、およそスズメ大で、雌は少し小さい。
尾は比較的長く、体の上面は暗緑褐色、下面は汚白色、また白い眉が特徴です。


さえずりは良く知られた「ホーホケキョ、」で、ほかに「ケケケケキョケキョケキョ」と鳴くこともあり、俗に谷渡りと言われていますが、これは繁殖期における警戒を含んだ鳴き声と考えられています。
地鳴きは、舌打ちをするように「チャッチャッ」と鳴き、密生したヤブやキビ畑の中に好んで生息します。


水平又は前傾の姿勢で枝に止まり、尾を振りながら、体をパッパッと左右にいつも動かしている点は特徴的で、野外ではその動きだけで、ウグイスと推察することができます。


ウグイスは、一般には漂鳥とされていますが、与論島では繁殖の確認が少ないこと、繁殖期に比べて冬期は数が増えることなどの点から、留鳥と冬鳥として渡ってくるものとがあることが推測されます。


与論島における繁殖期の生態、繁殖数など、今後の調査研究が待たれるところです。

                                                 (ヨロン野鳥友の会)

 

           注:太字は原版では、文字の横に「傍点(ゴマ)」が振られています。

 

 

星 星の写真は、こちら に掲載しています。