本土復帰70周年記念 太平洋戦争後の生活の移り変わり No2 | さすらいの風来簿

本土復帰70周年記念 太平洋戦争後の生活の移り変わり No2

2.通貨:B円
米軍統治下時代に使われたアメリカ軍発行の軍用手票(軍票)、お金です。
千円券から拾銭券まで、8種類発行されました。
B円1円は日本円3円に相当しました。

 


 

米軍の占領政策により奄美群島は、群島外の市場を失い、閉鎖経済となってしまいました。

そのために、郡民の生活水準は極度に悪化し、産業も疲弊してしまいました。
「仕方なくB円を使っていた。船が来ないので物資や商品がほとんどなかった。ほぼ自給自足だった」(K氏談)
B円はあっても貨幣経済がほとんど成り立っていなかったようです。


3.パスポート
与論が米軍統治下時代のパスポートは、みつかりませんでした。
このパスポートは、与論が復帰した後、まだ米軍統治下にあった沖縄に渡航するためのものです。





4.水
水は井戸や水源地から各家庭に運んでいました。
写真で頭に乗せている木製の桶は「うぃ」というそうです。

生活用水は主に女性が運んでいて、毎日の日課でした。

 

 


日照りで渇水に悩まされたこともありました。
「水が豊かだった『かみごー』の水も枯れた」(K氏談)のだそうです。
   
注:「かみごー」は按司根津栄神社の近くにある湧き水のこと。

 

 


1964年(昭和39年)から簡易水道の敷設がはじまりました。
簡易水道は水源地の水が枯渇すると断水しました。

 

 


1982年(昭和57年)に浄水場(造水施設)が完成し、断水することがなくなりました。

 


現在、台風で停電しても、配水地で自己発電してポンプを動かし、断水することはありません。
「うやびんちゃ~(親たち)」が水で苦労したことから、断水はさせないぞという水道課の強い執念を感じてしまいます。

 

 

 

 

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