マンツーマンの個別指導塾やZ会の添削指導をやっていて,困ることの1つは悪筆です。

 個別指導の場合は,生徒に「これ何て書いてある?」と尋ねればよいのですが,添削指導では,「解読」という作業を強いられることとなり,大幅に時間をロスします。

 実際に,古代くさび形文字か,某諜報機関が作成した暗号記号かと疑うような文字をお書きになる方もいらっしゃいます。

 悪筆は,意思疎通に不利なだけでなく,テストでの失点原因にもなります。自分で書いたにもかかわらず,qを9,zを2と間違えての失点はよくある例です。

 悪筆自体は,一朝一夕に直せるものではないのですが,丁寧に書くことでかなり改善されます。悪筆+殴り書きは,最悪でほぼ読めません。大量の答案を採点し,疲労が蓄積した試験官がこのような答案を見れば,かなり心証を悪くし,辛めの採点になる可能性は否めません。

 当学習塾の生徒の中には,「硬筆」を習っていたと思われる生徒を見かけます。筆跡は勿論,その所作にも美しさが感じられます。子供の習い事として,「そろばん」とともに「硬筆」もお勧めだと思います。