京都大学入試の英語の問題は,2014年度までは,下線部和訳と英訳という非常にシンプルな出題形式でありましたが,15年以降は迷走を続け,下線部和訳問題に加え、下線部説明問題や空欄補充問題から成るいわゆる読解問題が出題されてきました。しかし,昨年23年度は14年までの形式に戻り,このまま下線部和訳と英訳の伝統の形式に戻るのかと期待していましたが,今年24年は再び読解問題に戻りました。

 AIがますます進化していけば,自動翻訳や同時通訳が発達し,英語教育の必要性が問われてきます。しかし,英語教育の本質は文章構造を英文法に則り厳密に読み取っていくことにあります。これにより,数学とは別の論理的思考力が得られます。これに特化していたのが,京大伝統の下線部和訳と英訳問題でした。基本的に,英語に国語的読解力を求める必要はないのです。それは,国語の試験で行えばよいのです。

 高口塾(学習塾in福山市)では,入試のための英語ではなく,将来の学位取得を見据え,英語論文が書けることを前提として,個別指導を行っています。

 来年以降,京都大学英語入試問題が伝統の下線部和訳と英訳問題に戻りますように。