今年の数学の試験では,京都大学と大阪大学で,同じテーマの問題が2題も出題されました。1つはSNSでも大きく取り上げられていた「ねじれの位置」に関する問題で,もう1つは複素平面の領域問題でした。

 「ねじれの位置」の問題では,阪大は定義そのものを問う問題で,どう答えてよいか迷った学生が多かったように思われます。複素平面の問題でも,ベクトルと結びつけて考えれば解きやすいのですが,阪大の方が一ひねりが必要で,正答率は低いと予想されます。高口塾の個別指導では,「複素平面はベクトルである」を徹底指導しているので,本塾の生徒ならば十分対応できるはずです。

 いずれにしても,阪大の方が京大よりも難易度が高く,解きにくい問題でした。近年,京大数学は易化傾向にあり,数学の得意な学生が数学で差をつけにくいので,不利な立場にあります。個性のある学生が京大の特徴なのに,これでは脱個性の集団になってしまうのではないかと,京大の1卒業生として危惧しています。

がんばれ,京大!