それから佐藤は近くにある喫茶店に入った。

30分後、男性が現れた。
仮にA氏としよう。

佐藤「もうヤバイんじゃないですか?
何だか最近社長の様子がおかしいんですよね?」

A氏「大丈夫だよ。
ヤツはそんな細かいやつじゃないから、分かりっこ無いよ。」

佐藤「もう十分やったんですから、今日で終わりにしましょうよ。」

A氏「何言ってんだよ。お前は盗聴器取り付けて小遣い貰ってんだから、共犯者だぞ!
それに浮気してた事、奥さんにバレたらお前がヤバくなる番だぞ。」

佐藤はA氏に弱みを握られている様子だった。

佐藤が帰社したあと、依頼人が応接室に佐藤を呼んだ。

今まで撮影した映像を見せられた佐藤は顔を青くした。

依頼人「佐藤くんが犯人だとは驚いたよ。
今後は顧問弁護士に相談して訴えるつもりだから、明日から会社に立ち入らないでくれ。」

佐藤「待って下さい。自分は脅されてやったんです。悪いのはAなんです。」

俺「この際、全部話したらどうですか?」

依頼人「誰に脅されてるんだ?」

依頼人はこの時点でAが前の職場で折り合いが悪かった上司である事は分かっていたが、あえて佐藤に質問した。
ここで佐藤が正直者か嘘付きか試して見たのである。