翌日長井から電話が入る。
長井「すいません。
今税理士の先生と話してたんですが梶原さんの土地の件で問題が発生しまして」

電話は税理士を名乗る男性に代わった。

専門用語や訳の分からない事を言われたが、何となく内容はわかった。

このまま土地の売却が完了してしまうと、税金で50%以上持って行かれてしまう。
それを回避するにはこちらで用意した土地を仮購入した事にして税金を相殺するしかない。

そうすれば売却が完了した時点で、仮購入した契約はキャンセル扱いで長井が処理する。


土地や不動産の知識の無い梶原には、専門家が言うからには間違い無いだろう

ここで辞めたらお金も返って来ず、老後の貯蓄も食い潰してしまった。


長井「税理士の先生も言ってますから間違いないですよ!
今までお支払して頂いた金額も戻る様に仮購入後の売値に上乗せしときますから」

梶原の頭には、もう¥マークが舞っている。
梶原は購入を決意してしまった。

契約時には長井が手土産持参で家に来た。
不動産契約らしき物をして言われるがままに判を押した。

大阪にある土地を500万で購入した事になった。

長井が言うには、繁華街にあり凄くいい場所で売りに出せばすぐ買い手が付くと言われた。

長井の話は矛盾だらけだが欲に駆られ、金の心配しか出来ないでいる梶原はまんまと長井の術中にハマってしまったのだ。