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西加奈子さんの作品は多く読んでいます。又吉直樹さんが紹介していたのがきっかけです。西加奈子さんの作品にはどれも哀愁漂う人が登場します。「サラバ!」でもそうでした。はじめは、海外で穏やかに暮らす家族の物語から始まるのです。日本語しか話せない母親と現地の言葉しか話せないお手伝いさんの掛け合いも素敵です。

主人公は子ども(男の子)です。いつも家族をよく観察している主人公。

日本に帰ってきて、生活は一変してしまいます。父親は母親を愛しているけれど離婚。母親はいつまでも父を愛しているんです。男の子は、それよりも変わっていく姉に注目していきます。姉は、変わっているのを通り越して常軌を逸した行動ばかりします。時に教祖のようになり世間の目を集めてしまったり、巻貝になり自分を表現し始めたりするんです。しかし、姉にはその理由がちゃんとありました。男の子は自分だけが「自分」を持っていないことに大人になって気付くんです。父も、母も、姉もきちんと「自分」を表現することができるのに男の子だけは「自分」を知らない。

そこで、生まれ育った町に向かうのです。もう一度奇跡をみるために。

西加奈子作品の中で一番好きな本です。誰でも思う「自分」ってなんだろう?を問いかけてくれる本です。