3日目 貰い損ねたコーヒー


大学時代の友人の結婚式に出席するため、初めての宮崎へ。

飛行機に乗るのが久しぶりなのは勿論、羽田空港に行くにも新宿〜渋谷〜品川を経由しなくちゃだから、人人人。

ぎゅうぎゅう詰めのお弁当箱に入れられたたこさんウィンナーの気持ちを

やっと理解できたようなそんななんとも表現しにくい気持ちになりつつ、羽田空港に到着した。

「飛行機に1人で乗るなんて、もしかして大学生の卒業旅行以来なんじゃ?!」と思うと、

あれからもう67年経とうとしているのか。

休職生活で自堕落な生活を送っていると仕事をしている以上に時間の流れを早く感じる。

そんな感傷に浸ってる場合じゃない!と気を取り戻し、慣れない環境にドギマギの自分は何度もinfomationを見続ける。

見たところでANAとしか書かれていない入場口に、「?」が頭の中で増えていったが、

そういえばチェックインは昨日家でやっていた様な、、そんなことを思い出した。

大正解。

昨日の自分が事前にスマホでやっておいてくれたチェックインのおかげで、

脈動が上がっていた心臓とともに国内線の搭乗口まで向かうことができた。

久しぶりに人がこんなにもいる環境に長時間(ものの23時間だが)出たもんだから、少し疲労感も感じている。

結局フライト時間の30分くらい前に搭乗口へ着いた。

トイレに行ったりしているうちにすぐ搭乗開始となり、そそくさと自分の席へ。

当初結婚式の招待状が届いた頃は、「自分も行こうかな。」と旦那さんも話していたのだが、

私を除いた他2人の同級生と同じ部屋を準備してもらったこともあり、今回は旦那さんは

お留守番という形になったのだ。

結婚して以来、休日は旦那さんの仕事の都合がない限り2人でほとんどの時間を過ごしているためか、

こうも1人で飛行機とか、そういう慣れない単独行動は隣に空虚感のようなものを感じる。

おそらく世の夫婦の大半がそうであるように、自分たち夫婦も一緒にいたところでしょっちゅう話したり、

カップルのように四六時中手を繋いだりしないのだが、いるものがいない感じが妙な違和感を感じる。

そんなことを考えながら、久しぶりの単独行動、疲れで眠気がでてきた。

飛行機自体は学生時代、散々旅行に行っていたおかげで自分の座席に座れば、心のパーソナルスペースが確保されるのだろう。

眠気に逆らわず、うとうとしながら

今日も今日とて"春とヒコーキ"のぐぴぐぱぐぽラジオを聴いていた。



そして次に目を開けた頃には、前後の人たちは紙コップを持ち、CAさんは2列前へ。

「あぁ、コーヒー飲みたかったな」

心の声だけ、イヤホンにこだまする。