11月20(金)、フリースクールと契約してきました。

9月から、毎週木曜日はフレンドリーナウ(適応相談センター)に通っているので、それ以外の日は、フリースクールへ行きます。

先月、10月19日から体験入学をして1ヶ月、無理なく自分のペースで通えそうなので、入会を決めました。

この1ヶ月、小麦アレルギーの治療を再開する相談のために病院に行った日以外は、1日も休まずにフリースクールかフレンドリーナウのいずれかに行っていました。しかも11月月に入ってからは、私が事務手続きや面談などの用事で行かなければならない時の他は、一人で行っています。

フリースクールは、家から歩いてもバスでも地下鉄でもほぼ同じ時間で行けるので、健康のため(体育がないし)と交通費節約のため、歩いて通っています。フレンドリーナウは地下鉄を乗り継いで、やはり一人で行きます。

ある程度、自主性を持って行っているのだろうと思っています。無理強いではないか、いつも気にしています。

フレンドリーナウは名古屋市の施設で、行けば学校の出席日数にカウントされます。また、フリースクールは、学校の校長先生が教育委員会と相談してOKを出してくれれば、フリースクールと連携の上、やはり出席日数にカウントされます。

このフリースクールに決めようとしていることを、担任の先生に伝えたところ、3日と待たずに校長先生がフリースクールに出向いてくださり、すぐに出席にカウントされることになりました。

あみはおそらく、専修学校か通信制高校に進学することになりそうですし、出席日数だけあって定期テストだけ受けても、成績をつけるのは難しいということで内申もつかないので、出席日数にカウントされることは、実質的にはあまり意味がないかもしれません。

ただ、あみのとしては、出席扱いになれば、罪悪感を持たなくて済むので気持ちが落ち着くようです。そういう意味でも価値があると思っています。あみの行くフリースクールでは、学校と連携して出席をカウントする資料を作成してもらうには、別途、管理費が必要なのですが、いたしかたないところです。

フリースクールは、3つ、見学と体験に行きました。

二つは、塾や家庭教師などを手掛けている会社が運営する通信制高校のサポート校に併設されているフリースクール、AとB。
もう一つは、通学もできる通信制高校に併設されているフリースクール、C。

Cは、親同士で繋がった、場面緘黙の女の子と一緒に行ったところです。


居場所としてはいいのかもしれませんが、学習する雰囲気ではありません。あみは、もちろん勉強が好きなわけではありませんが、勉強が嫌なのが学校へ行けない理由の一つではないので、ここでは目的にかなっていないと思いました。あみは、雰囲気が気に入らなかったようです。

塾系のうち、Bは、勉強もきちんとできそうですし、Aと比べるとアットホームな感じで、ここはここでよさそうです。ただ、遠い。市外県外から通ってくる生徒もいる中、何を贅沢な、というところですが。それと、大きな駅から少し外れたところにあって、ビルの周囲の街の雰囲気が、ちょっと怖いんですよね。あみは言いました。

「ここへ一人で来るのは無理かも……」

もう一つ気になることもありました。フリースクールといっても、割ときちんとした時間割のようなものがあり、抜けて別室へ行ってもいいとはいえ集団授業もあるというので、その点も難しいとは思いました。

最後に見に行った、Aは、近くて便利な場所にあることが、大きな決め手になりました。結果は、上に書いた通りです。

週5日、いつ行ってもいいしいつ帰ってもいい。個人カードが置いてあり、それをかざすと入退出の記録が残り、即座に親にメールが届きます。

授業は完全な個別です。学生アルバイトではなく、プロの先生が教えてくださると言います。この会社の個別指導塾へも見学に行ったことがありますが、個別指導のブースはまったく同じです。塾は、60分あっても個別指導は30分くらいで残りは演習とわからないところをおさらいする感じでしたが、ここは先生が60分つきっきりです。そして、塾でプロの先生にみてもらうと、1.5倍の費用かかります。

また、その会社のオリジナルアプリがあって、端末を持ち込めば、それを使って、個別指導の時間以外の時間に好きなだけ自習できます。アプリは家でも使えます(テスト前以外、家ではやらないと思いますが)。

個別指導は、60分を一コマとして、週に何コマ取るかを決めます。

一コマの単価は、恐ろしく高額です。お金の話も金額を明らかに書く私でも、ここに書きたくないくらい高いです。余裕があって出せるというわけではなく、相当な痛みをこらえて捻出します。

うちの場合、特別支援学級に在籍していて、学校へ行ったとしても、学年相応の学習はできません。他の学校のことはわかりませんが、あみの学校はそうです。昨年度までは知的障害のクラスと合同で小学校3、4年生の学習をしていたのを、中学1年生の授業をしてもらえるようになったのですが、それでも、毎年、中学1年生の授業をするので、学年相応の勉強はできません。

場面緘黙の実態調査の時に、研究をしていらっしゃる先生も、それは人権問題で、裁判を起こしてもいいくらいだけど、時間も労力もかかるから難しいよねとおっしゃっていました。

次善の策として、教育委員会に働きかけるのも一つの方法だともおっしゃいましたが、あみが安定して学校へ行かないので、そういう交渉はしにくいです。

また、1年生の内容とはいえ、中学の勉強をするようになったのは、学校のリソースから考えて、精一杯頑張ってくださった結果だと感じるので、これ以上、要求する気持ちにならないということもあります。学校への予算をもっと回してもらうなど、障害があっても相応の教育が受けられるように、いろいろなところに掛け合うことができればいいのですが、そういう余裕はありません。

それに、あみの場合、数学以外は既に1年遅れている上に、最新の検査結果ではほぼ境界知能なので、個別にじっくりみてもらったほうが理解が進むだろうという期待もあります。

個別指導は国語と英語をみてもらうように、週に2コマにしました。後は、自習です。高校生と共通の自習室は、40人以上がゆったり座れる席がありますが、一週間、一緒に過ごした間には、多くて6、7人しかいませんでした。あみは、空い窓からスクランブル交差点(渋谷などの映像を想像しないでください。もっとずっと小さいです)を見下ろせる席が空いていればそこに座り、疲れると10階から人の動きを観察しているそうです。

夫は、
「自習だったら、学校も全部自習にさせてもらえばいいんじゃないの?」
と言いました。

夫の不登校や学習に関する考え方は、私とは違います。

あみが学校へ行くことに、まだ未練があるようです。接する時間が少ないし、あみが夫の先生に対して発する言葉が恥ずかしいと言って学校に来ることを拒否しているので、学校での様子がわからないのです。私の話はほとんど聞いていませんし。

「学校行ったの?」
「どうして行かなかったの?」

つい最近まで、本人にも私にも言っていました。

勉強のことを話していると、
「プルーンが教えればいいじゃん」
「そのうち、本人がやる気になればできるようになるよ」
と、簡単に言います。

そういう訳なので、今回の費用は、夫の収入とは関係なく私が自由に動かせるお金から出すことにしました。

この決断が正しいのか、無駄遣いではないのか、まだ他にもフリースクールはあるのにそちらは検討しなくてもよかったのか、まだ気持ちの整理はついていません。

でも、今の私にできる精一杯であることは確かなので、ここは一旦、腰を落ち着けて様子を見ようと思います。うまく行かなければ、またその時考えることにします。少し、休憩です。

それにしても、不登校にはお金がかかります。