【DTM】J.N.フンメル:『サンドリヨン』の行進曲による変奏曲 ハ長調 Op. 40a | クラシック音楽とお散歩写真のブログ

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今回は、J.N.フンメル(Johann Nepomuk Hummel)の変奏曲 作品40a(Op. 40)についての解説と、DTM制作ノートをお届けします。

 

フンメルの作品番号(Opus番号)は、出版の経緯によって重複や混乱が見られることがあり、この「Op. 40」についても「変奏曲」と「舞曲」の2つの異なる作品が同じ番号で呼ばれることがあります。本記事では、そのうちの「変奏曲」に焦点を当ててご紹介します。

 


 
楽曲解説:『サンドリヨン』の行進曲による変奏曲

 

1. 作品の正式名称

 

『「サンドリヨン」の行進曲による変奏曲 ハ長調』 Op. 40a (仏: Variations sur la marche de 'Cendrillon' de Nicolo Isouard, Op. 40a)

 

2. 楽曲の概要と背景

 

作曲年代: 1811年頃(ウィーンにて出版)
編  成: ピアノ独奏

 

この変奏曲の主題は、当時ウィーンで絶大な人気を博していたフランスの作曲家、ニコロ・イズアール(Nicolo Isouard, 1773-1818)のオペラ『サンドリヨン(シンデレラ)』(1810年初演)に登場する行進曲から採られています。

 

 

ロッシーニらが台頭する前のウィーンにおいて、イズアールは非常に人気のあった作曲家でした。フンメルは流行のオペラ主題をいち早く取り入れることで聴衆の関心を引き、自身のヴィルトゥオーゾとしての技巧を披露するためにこの曲を書いたと考えられます。
 

 

 

3. 音楽的特徴

 

この作品は、フンメルの典型的な「ウィーン・スタイル」の変奏曲です。
  • 構 成: 主題(Theme)-数個の変奏(Variations)-コーダ(Coda/Finale)という標準的な形式をとっています。
  • スタイル: モーツァルトの影響を受けた優美で古典的なバランスと、初期ロマン派を予感させる華麗なピアノ技巧(細かいパッセージ、装飾音、軽快なリズム)が融合しています。ベートーヴェンの変奏曲のような動機労作的な重厚さよりも、旋律の装飾的な美しさとピアニスティックな輝かしさに重きが置かれているのが特徴です。
  • 調 性: ハ長調(C Major)。明るく祝祭的な雰囲気を持ちます。

 

4. 作品番号の混乱について(補足)

 

フンメルの作品カタログ(Zimmerschied番号など)では、Op. 40として管弦楽作品『ローマ皇帝のための12のドイツ舞曲』(1811年作)が登録されていることが一般的です。

 

そのため、資料によってはOp. 40を「ドイツ舞曲」とし、今回ご紹介するサンドリヨンの変奏曲を「Op. 40a」や「作品番号なし(WoO)」などで扱うケースがあります。しかし、初期の版ではこの変奏曲がOp. 40として出版されていた経緯があるため、現在でも「変奏曲 Op. 40」として参照されることが多々あります。
 

 

 

DTM制作ノート

 

 

Programming Music: Hummel, Johann Nepomuk / Variations sur la marche de 'Cendrillon' de Nicolo Isouard, Op. 40a

 

 

タイムライン

 

00:10 - Theme: Allegro Maestoso.
01:26 - Variation 1
03:25 - Variation 2
05:06 - Variation 3: Questo note tenuto ed un poco marcato.
06:51 - Variation 4
08:34 - Variation 5
10:34 - Variation 6: Minore.
12:27 - Variation 7
15:39 - Variation 8: Prestissimo Gigue.

 

制作環境・クレジット

 

Programmed by: Hummel Note
DAW & Sequencer: Dorico 5
Sounds: GARRITAN PERSONAL ORCHESTRA (Piano)
Thumbnail images: CyberLink PowerDirector

 

※動画内の楽譜について 動画に表示されている楽譜はDorico 6のプレイバック画面であり、オリジナルの楽譜とは異なります。楽譜を浄書するためではなく、MIDIデータ入力ソフトとして使用しているため、記譜通りに作成することよりも、ダイナミクスやテンポの指示が可能な限り自然に聞こえるように音楽的に表現することに重点を置いています。

 

 

 

 

まとめと参考音源

 

 

 

J.N.フンメルの「変奏曲 Op. 40a」は、イズアールのオペラ『サンドリヨン』の行進曲を主題とした、華麗なピアノ独奏曲です。同時代のウィーンの流行を反映した、フンメルらしい軽妙で技巧的な名曲と言えます。

 

【参考音源について】
Op. 40の変奏曲そのものの録音は非常に珍しく、YouTube等でも容易に見つからないレアな作品です。ご参考までに、同時期に書かれたフンメルのピアノ変奏曲のスタイルを知る上で最適な、同じくオペラ主題を用いた有名な変奏曲をご紹介します。

 

 

 

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