シカゴ - 「素直になれなくて (Hard to Say I'm Sorry)」
この曲は、アメリカのロックバンド、シカゴが1982年に発表した楽曲で、彼らのキャリアを代表する最大のヒット曲の一つです。
楽曲の基本情報
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原題: Hard to Say I'm Sorry
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リリース年: 1982年
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収録アルバム: 『シカゴ16 (Chicago 16)』
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作詞・作曲: ピーター・セテラ、デイヴィッド・フォスター
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リードボーカル: ピーター・セテラ
解説
1. 80年代を象徴するパワーバラード
「素直になれなくて」は、壮大なメロディと感動的なサビが特徴のパワーバラードです。当時のバンドのベーシスト兼ボーカリストであったピーター・セテラのハイトーンボイスが、切ない歌詞の世界観を完璧に表現しています。プロデューサーにデイヴィッド・フォスターを迎えたことで、それまでのブラス・ロックを主体としたシカゴのサウンドから、シンセサイザーを多用したモダンで洗練されたAOR(アダルト・コンテンポラリー・ロック)サウンドへと変化を遂げました。このサウンドの変化が、バンドに新たな成功をもたらしました。
2. 歌詞のテーマ
歌詞は、恋人とのすれ違いや過ちを犯してしまった男性が、関係を修復したいと願いながらも、「ごめん」の一言がなかなか言えないもどかしさや葛藤を歌っています。
Everybody needs a little time away, I heard her say, from each other (誰もが少し離れる時間が必要よ、と彼女は言った)
After all that we've been through, I will make it up to you, I promise to (僕たちが乗り越えてきた全てを考えれば、必ず君に埋め合わせをすると約束するよ)
And after all that's been said and done, you're just the part of me I can't let go (結局のところ、君は僕の一部で、手放すことなんてできないんだ)
プライドが邪魔をして素直に謝れないけれど、心から相手を愛しているという切実な想いが描かれており、多くの人々の共感を呼びました。
3. 商業的な大成功
この曲はシカゴにとって起死回生の一曲となりました。
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全米シングルチャート(Billboard Hot 100)で2週連続1位を獲得。これは1976年の「愛ある別れ (If You Leave Me Now)」以来、バンドにとって2曲目の全米No.1シングルとなりました。
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世界中のチャートでも大ヒットを記録し、グラミー賞にもノミネートされるなど、商業的にも批評的にも大きな成功を収めました。
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日本でも洋楽の定番バラードとして、ラジオやテレビで頻繁に使用され、時代を超えて愛されています。
4. 楽曲の構成:「Get Away」との繋がり
アルバムに収録されているバージョンでは、「Hard to Say I'm Sorry」の静かなバラード部分が終わると、間髪入れずにアップテンポでエネルギッシュな**「ゲット・アウェイ (Get Away)」**という楽曲に繋がります。このパートでは、シカゴ本来の持ち味であるパワフルなブラス・セクションが活躍し、1曲で静と動のドラマティックな展開を楽しむことができます。シングルとしてカットされた際には、「Hard to Say I'm Sorry」の部分だけで終わることが多いですが、この2部構成こそが本来の形です。でも今回はGet Awayの部分は制作しませんでした(めんどいから)
データについて
今回のアレンジは原曲の雰囲気は壊さないようにしながらももっとまったりとしたBGMとして仕上げました。もちろん後半のアップテンポの部分はないです。ボーカル部分はテナーサックスをはめています。Dirico5で打ち込み、音源はすべてHALion Sonic7です。