かつて平穏だった世界に、ある日突然裂け目が現れた。
光がほとばしり、次の瞬間、絶滅したはずの恐竜たちと、見たこともないモンスターが次々と現れた。
大都市は一瞬で廃墟と化し、人々は避難する間もなく蹂躙された。
蒼汰は、廃墟となった東京の一角で生き延びていた。
かつて恐竜好きだった少年の心を持つ彼だったが、今はその憧れを完全に捨て去り、生存のために彼らと戦う術を身につけていた。
彼が握るのは、かつて科学者たちが開発した「マイクロソード」。
恐竜の遺伝子を解析して作られたこの武器は、生物の力を宿し、通常の武器では太刀打ちできない怪物に有効だった。
ある晩、蒼汰は廃ビルの上で夜を過ごしていた。
月明かりに照らされる街並みは、荒野のように静かで不気味だった。
そうかと思うと、いきなりけたたましい咆哮と轟音が鳴り響いた。
見上げると、巨大なティラノサウルスと翼を広げるワイバーンが激突していた。
「また始まったか……」
蒼汰はマイクロソードを握りしめ、静かに下層へ降りていく。
しかし、足元の瓦礫が崩れた瞬間、隠れていたヴェロキラプトルの群れに囲まれた。
「お前らも飢えてるんだろうけど、悪いな、こっちも生き残りたいんだ!」
マイクロソードが光を放ち、蒼汰は次々とヴェロキラプトルたちを切り伏せた。
その動きは素早く、彼自身も一種の狩人のようだった。
しかし戦いが終わった瞬間、彼の目の前に影が覆いかぶさった。
見上げると、そこには先ほどのティラノサウルスがいた。
大地を揺るがす咆哮が響き、蒼汰は一瞬立ちすくんだ。
しかし彼はすぐに気を引き締め、マイクロソードを握り直した。
「やるしかないな……」
ティラノサウルスが牙をむき、蒼汰に突進してくる。
瓦礫を蹴り上げながら、蒼汰は辛うじてその攻撃をかわした。
そしてすぐさまブレードを振るい、ティラノサウルスの脚を切り裂こうとする。
しかしその皮膚は厚く、刃は弾かれた。
「くそ、こんなの無理だろ!」
絶望が胸をよぎる中、彼の背後から突然大きな爆発音が聞こえた。
振り返ると、バイクに乗った女性が巨大な火炎放射器を構え、ティラノサウルスを攻撃していた。
「生きてる人間がまだいたのか!」
蒼汰は驚きながら叫んだ。
女性は軽くウインクを返すと、
「まだやれるでしょ?一緒に終わらせよう」
と声を上げた。
2人は協力して、ティラノサウルスを倒すために全力を尽くした。
ブレードと火炎放射の攻撃でついにティラノサウルスは力尽き、地面に崩れ落ちた。
息を切らしながら蒼汰は女性に向き直った。
「助かった、ありがとう。俺は蒼汰だ。君は?」
「葵。まだこんな世界にも希望はあるから、それを守るために戦ってるの」
その日、2人は生き延びるために共に戦うことを決意した。
混沌の世界は終わる気配がなかったが、新たな仲間と共に進む道は、少しだけ光を感じさせた。