もぐりこんだ布団から出た途端、顔に冷たい空気が当たる。
圭一は、ベッドからゆっくりと体を起こす。
彼は、この部屋の一番の問題は、ベランダに置かれたベッドだと考えていた。
日中は日光浴ができる絶好の場所だが、夜は冷気がダイレクトにベッドに流れ込み、まるで冷蔵庫の中に寝ているような感覚に陥る。
「もうちょっと厚手の布団にすればよかったか…」
圭一は、布団にくるまりながら、昨夜の自分を責める。
しかし、すでに買ってしまったものは仕方がない。
今日は土曜日。仕事もないので、一日中家で過ごすつもりだ。
まずは、温かいコーヒーを淹れ、窓際の日当たりの良いソファーに座る。
しかし、体の芯から冷えているせいか、なかなか温まらない。
「そうだ、今日は一日中ベッドに入っていようか」
圭一は、突拍子もない考えを思いついた。
ベッドに潜り込めば、毛布にくるまり、暖かい部屋着を着れば、多少は寒さをしのげるかもしれない。
早速、ベッドに向かう。毛布を二枚重ね、さらに厚手のブランケットを足元にかける。そして、部屋着の上からフリースのパーカーを着込み、完全防寒体制を整えた。
ベッドに横になると、確かに暖かい。
しかし、すぐに飽きてしまう。窓の外の景色を眺めるも、すぐに飽きてしまう。本を読もうにも、集中できない。
「やっぱり、これはダメだ」
圭一は、ベッドから這い出すことにした。暖かい部屋着のまま、キッチンに向かい、鍋に水を沸かす。インスタントラーメンをすすりながら、窓の外を眺める。
「こんな寒い日は、やっぱり家でじっとしているのが一番だな」
そう自分に言い聞かせながら、圭一は一日をゆっくりと過ごした。
夕方になり、外が暗くなってきた。再びベッドに入る。
今日は、湯たんぽを用意した。熱々の湯たんぽを抱きしめながら、ベッドに横になる。
「ああ、暖かい」
しばらくすると、眠気が襲ってきた。
彼は、今日の出来事を一つ一つ思い出しながら、眠りについた。
明日の朝も、きっと同じように寒いだろう。
しかし、圭一は、また同じように一日を過ごすだろう。このベランダベッドのある生活に、彼はすでに慣れてしまっていた。
次の日に風邪を引くとも知らずに。