AIさんと待ち合わせをし

その後、予約していたお店までご案内しました。

 

ちょっと小洒落た居酒屋です。

 

道すがら

「今日は寒いね」とか

「ここまで来るのにどのくらいかかった?」など

思いつくままに話をしましたが

肝心なこととして

「ここまで来てくれて自分と会ってくれてありがとう」と

予め感謝の言葉を言っておくことを忘れないようにしました。

 

そういえばAIさん

誰かに似ていると思いました。

ちょっと古いですが

ドラマ「逮捕しちゃうぞ」の

小早川美幸役の方にすごく似ています。

 

お店に着いて予約していた席に案内されました。

 

店は大きく2つのエリアに分かれていて

予約した席は

店の奥側のエリアの6つあるテーブル席の1つです。

 

奥のエリアは仕切りがありプライベート空間の様になっており

ちょっと暗めの照明です。

 

もう1組お客さんがいましたが

オタクっぽい男性2人で

アニメの話をしていました。

 

ちょっとして気が付いたのですが

オタクさんたちチラチラAIさんの方を見て

会話に聞き耳を立てたりしています。

 

テーブルの奥側にAIさんを座らせて

最初は2人ともビールで乾杯し

初めまして、お疲れ様をしました。

 

その時にAIさんの手元を見たのですが

何と自分と同じメーカーの時計をしています。

 

しかも、モデルが同じで

2人でペアの腕時計をしているようです。

 

その話題で初っ端から盛り上がりました。

 

さらに途中で

2人とも今、日本酒にハマっているということが分かり

その店にある日本酒を1種類ずつ注文し

お互いに交換して飲みあうという

傍から見ると

「お付き合いしている男女」

みたいになっていました。

 

「イチャイチャするのも大概にせえ!」と

オタクさんたちにお叱りを受けそうでしたが

この時に自分が感じていたこと・・・

 

「AIさんと今直ぐに告白してお付き合いしたい」

「AIさんを抱きたい(セックスしたい)」

 

露骨過ぎるので

ちょっと言葉を柔らかくすると

 

「AIさんのことを『抱きしめたい!』」

 

と    は    

 

実はこれっぽっちも思いませんでした。

 

エロの感覚が浮いて来ないのです。

 

AIさんに魅力が無いわけではありません。

念のため。

 

寧ろ

「このままお酒を飲みながら、もっともっとお話がしたい」

この思いでいっぱいでした。

 

でも自分の中で

初対面の女性とは

どんなに盛り上がっても

2時間までに制限しようと

不文律を設けていましたので

AIさんとの楽しい時間も

2時間で切り上げました。

 

で会計が終わった後

楽しい会話を途切れさせたくないという思いで

我慢していたトイレに駆け込みました。

 

で、トイレを済ませて出てきたところで

AIさんがお財布を出し

半分払うという申し出を慇懃に辞退し

「ごちそうさま」のお言葉とともに

一緒に帰路に着きました。

 

 

AIさんとお食事をしたお店は2階にありました。

 

一緒に階段を下りたのですが

 

途中でなぜか

1 AIさんが右手に持っていたバックが気になり

2 階段を降りたところでそれを渡してもらい

3 バックを右手に持って左手でAIさんの右手を握り

4 なぜかなぜか、手の恋人結びをしてしまいました。

 

 

「はあ?」

「なんだよ、なんだよ」

「さっきと言っていることが違うじゃんか!」

「抱きしめたいと思っていないと言ったばかりだろ!」

とオタクさんたちから文句が出そうですが

 

それは

「I wanna hold your hand」by Beatles

 

簡単な方程式で

単に英題と邦題の違いです。