韓国ドラマ通算138作品目、今年の21作品目は『財閥家の末息子』です。

 

こちらは韓国JTBCで2022年11月18日から12月25日まで全16話で放送されました。

 

最終回の視聴率は驚異の26%を記録した大ヒットドラマが、U-NEXTで見放題配信されています。

 

サンギョンという作家の同名ウェブ漫画が原作となっているそうです。

 

監督は「彼女はキレイだった」のチョン・デユン、脚本は「トキメキ☆成均館スキャンダル」のキム・テヒと、新鋭脚本家チャン・ウンジェが担当しています。

 

 

スニャングループの末孫ドジュンにソン・ジュンギ、当時37歳です。

 

スニャンの創業者チン・ヤンチョル会長に当時54歳のイ・ソンミンです。


ソウル中央地検検事でドジュンの恋人ミニョンは、当時36歳のシン・ヒョンビンです。

 

スニャングループの男性陣はユン・ジェムン、チョ・ハンチョル、キム・ナムヒ、キム・ドヒョン、キム・ヨンジェ、カン・ギドゥン、キム・ガンフンなどが熱演していました。

 

女性陣はキム・ヒョン、キム・ジョンナン、ソ・ジェヒ、キム・シンロク、パク・ジヒョン、チョ・ヘジュなど早々たる顔ぶれが揃っています。

 

ドジュンを助けるミラクル・インベストのパク・ヒョックォンと少女時代のティファニーなども出演していました。

 

 

いやあ久しぶりに面白いドラマを見たというのが率直な感想です。

 

全16話ありましたが、私はすっかりハマって数日で見終えてしまっていました。

 

生まれ変わりの映画やドラマは数多くありますが、今作はスニャンという財閥会社で秘書をしていたユン・ヒョヌが、なんとその会長の孫チン・ドジュンとして生まれ変わるのです。

 

しかも時代は30年前の1987年、中学生だったドジュンはそこから猛勉強をしてソウル大にトップ入学を果たし、自分を殺害しようとしたスニャングループへの復讐を誓います。

 

そしてドジュンが大学を卒業した1995年くらいから、これまでに起きた出来事の数々を思い出しながら財力を蓄えていくわけです。

 

その年には何の映画が大ヒットするかも知っているし、大統領には誰がなるのか、Amazonとかアップルとかの企業が飛躍的に成長していくのも予め知っているわけです。

 

自分が生まれ変わりだということは自分しか知らないので、この設定を利用して次々と爽快な逆転劇が繰り広げられます。

 

時代は2000年代に入り、アメリカ同時多発テロ事件の前に海外の株を売り捌いたり、日韓合同ワールドカップの結果などもうまく利用していきます。

 

ここまでワールドカップで1勝もしたことがなかった韓国が、まさかベスト4まで勝ち上がるとは誰も予想できないですからね。

 

こういう時代や背景を利用したストーリーは「二十五、二十一」でもありましたが、本当に面白いです。

 

しかもこのドラマ、特筆すべきはテンポが良いということです。

 

原作の漫画では687話まである壮大なお話しを、たった16話に凝縮しているせいもあって無駄がないのです。

 

そして俳優陣の熱演もそうですが、やはりヤンチョル会長を演じたイ・ソンミンの存在感が大きすぎました。

 

54歳であの貫禄を出すのは凄いなということと、私も今は亡き自分のグループ会社の会長の存在と重なる部分があっていつの間にか思い出していました。

 

しかしこのドラマ、原作とは結末の内容が違うようで、韓国の現地では物議を醸し出したそうです。

 

私は原作を読んでいませんが、私はこの終わり方で良かったのではないかと思いました。

 

というかイ・ソンミンの会長が亡くなった後は、正直もういいかなという気持ちになり、結末にあまり興味がなかったこともあります。

 

それくらい本編が面白いドラマで、会長の存在感が大きかったのです。

 

タイムリークのお話しは、どうしても多くの矛盾が生じるのは仕方がありません。

 

そこがもっときちんとしていれば、満点評価もあったかもしれません。

 

それでも私の最終的なドラマの評価は4.5となりました。