今年12作品目となる日本映画は『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』です。
今年の第47回日本アカデミー賞で、優秀アニメーション作品賞に選出されています。
漫画「ゲゲゲの鬼太郎」の原作者である水木しげる生誕100年を記念して、東映にて製作されました。
現在、Amazon Primeで会員無料配信されています。
『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
2023年11月17日 1時間44分
製作・配給 東映
監督 古賀豪 脚本 吉野弘幸
原作 水木しげる
声の出演 関俊彦、木内秀信、種﨑敦美、小林由美子、古川登志夫、沢城みゆき、庄司宇芽香、野沢雅子
評価 3.0
「ゲゲゲの鬼太郎」といえば、漫画よりテレビアニメや実写映画の方が有名かもしれません。
こちらの作品は記念作品らしく、鬼太郎のお父さんが目玉のおやじになる前の姿が披露されます。
これを見るだけでも貴重な映像ですね。
そして銀行のサラリーマンで水木が登場し、鬼太郎のお父さんと出会います。
後のネズミ男が鬼太郎のお父さんを見た時に「ゲゲ」と声を発したので、水木はそれから「ゲゲ郎」と呼ぶことになります。
ゲゲゲの由来がわかって良かったです。
映画は昭和31年頃に政財界を牛耳っていた、龍賀一族が住む哭倉村(なぐらむら)が舞台となります。
一族の当主が亡くなったことで、その後継者問題や遺産相続の争いが絡んできますが、これはもはや「犬神家の一族」のワンシーンですね。
龍賀一族は製薬会社で成功を収めるのですが、それは昔の戦争で不眠不休で戦い続けることを可能にした薬を開発したことによるものでした。
この辺の昭和感と幽霊や怨念を巻き込むおどろおどろしさは秀逸です。
当主の裏の顔など、とても子どもに聞かせる話ではないので、R12指定もうなずけました。
そしてアクションシーンも盛りだくさんで、ゲゲ郎と妖怪との対決シーンはもはや「呪術廻戦」を彷彿とさせます。
メインとなる狂骨(きょうこつ)は、人の怨念から生まれた妖怪ですからね。
その狂骨との決着で、ゲゲ郎の体が無くなってしまったのは理解できました。
ただ、目玉だけが無事だったことが正直よくわかりませんでした。
そして最後に鬼太郎の誕生のシーンが出てきますが、それがエンドロールの後なので私が映画館で観たら帰ってしまっていたかもしれません(笑)。
全体的によく出来たストーリーで、最後まで楽しませてもらいました。
評価は3.0です。
明日より「私とオカンと、オトン」シリーズ再開します!