今年すでに8作品目となる洋画は「ディカプリオの恋人」さんのレビューにあって、面白そうだなと興味を持った『グッド・ナース』です。

 

病院で看護師が入院患者にインスリンを注入し殺害するという、実話に基づいたショッキングな作品です。

 

第80回ゴールデングローブ賞で、殺人看護師チャーリーを演じたエディ・レッドメインが助演男優賞を受賞しました。

 

『グッド・ナース』

2022年10月21日劇場公開 アメリカ 2時間01分

配信 Netflix 2022年10月26日~

監督 トビアス・リンホルム

出演 ジェシカ・チャスティン、エディ・レッドメイン、ンナムディ・アサマア、キム・ディケンズ、マリク・ヨバ、アリックス・ウェスト・レフラー、ノア・エメリッヒ

評価 3.5

 

 

主演の看護師エイミーを演じたのはジェシカ・チャスティン、数々の賞を受賞している名女優でこの映画の時で45歳ですね。

 

謎の看護師チャーリーにエディ・レッドメイン、「ファンタスティック・ビースト」シリーズでお馴染みの俳優さんで当時40歳でした。

 

私は何の予備知識もなく映画を見始めるので、最初チャーリーが犯人だと思わせておいて、どんでん返しでもあるのかなと思いながら見ていました。

 

タイトルが「グッド・ナース」だったので、本当はチャーリーは良い看護師だったんではないかとどこかで期待していたのです。

 

エンドロールでこのチャーリー・カレンという人物は実在した看護師で、16年間で400人に及ぶ患者を殺害し、18回分の終身刑(2403年まで仮釈放もない)となっていると流れました。

 

捜査に全面協力するという理由で死刑を免れたそうですが、結局は本人は刑務所で生きているわけで、それもどうなのかなと正直思いました。

 

そしてこの2人の看護師を演じたエディ・レッドメインとジェシカ・チャステインの演技がとにかく圧巻です。

 

エディ・レッドメインはファンタスティックなイメージしかなかったので、こんなに深い闇を抱えた人物をこれだけリアルに表現できることに驚きを隠せません。

 

そして一番怖いのは、患者を殺害する動機が今一つ明確でないということです。

 

映画の中で「誰も止めなかったから」ということを言ってましたが、意外とこの言葉は的を得ていて、人間自分が罪を犯しても誰にも見つからず指摘されないでいると、ずるずると続けていってしまうものです。

 

これまでの大量殺人事件なども正にその構図から生まれています。

 

それをストップさせたのがエイミーだったんですね。

 

これまでの同僚は怪しいけど証拠がない、自分は関わり合いたくない、病院側は事実を認めたくないという隠ぺい体質から事件が明るみに出ませんでした。

 

しかし、患者のことを大切に思うエイミーはそうではありませんでした。

 

自分の私生活まで援助してもらっていたチャーリーを内部告発することになります。

 

エイミーこそが「グッド・ナース」だったのです。

 

最初からみんな知ってることですが(笑)。

 

最後まで緊迫した空気が常に流れる、見応えのある映画でした。

 

評価は3.5です。

 

グッド・ナース : 作品情報 - 映画.com さん