韓国映画通算105作品目、今年4作品目となるのは『それだけが、僕の世界』です。
イ・ビョンホンが落ちぶれた元ボクサーをコミカルに演じ、サヴァン症候群で天才的なピアノの才能を持つ弟をパク・ジョンミンが演じた、ヒューマン・ドラマです。
『それだけが、僕の世界』
2018年1月18日 2時間00分
配給 コリア・ピクチャーズ
監督 チェ・ソンヒョン
出演 イ・ビョンホン、パク・ジョンミン、ユン・ヨジョン、ハン・ジミン、チェ・リ
評価 3.5
私がこの映画を見ようと思ったきっかけは、Netflixの「知ってるお兄さん」に、映画「手紙と線路と小さな奇跡」の宣伝でパク・ジョンミンがゲスト出演していたのを見たからです。
パク・ジョンミンの役どころは、サバン症候群で天才的なピアノの腕前を持つ役どころです。
自閉症スペクトラム症を演じた苦労話や、全くの初心者だったピアノを6か月間もレッスンに通って習得したという話も聞きました。
そういう話を聞くと、映画を見なくては始まりません。
自閉症を学ぶため、福祉施設に週に一度訪れて色々な患者とも触れ合ったそうです。
そして腹違いではありますが、兄を演じたイ・ビョンホン。
過去にボクシングでチャンピオンになった経歴がありますが、今は落ちぶれてしまったさえない役どころです。
どこかドラマ「私たちのブルース」のイ・ビョンホンのような感じでした。
自分を捨てた母親への怒り、憎しみ、そうせざる負えなかった母親の境遇、ドラマと似てますよね。
最後は余命いくばくもない母親を、息子であるパク・ジョンミンが演奏する音楽会へと連れて行きます。
オーケストラをバックにピアノの演奏をする姿は、とても素晴らしいものがありました。
とても感動できる映画でしたが、ストーリー展開のあざとさとでもいうのでしょうか。
泣けるよう泣けるようにという演出が少し垣間見えてしまって、私は感動はしましたが泣くところまではいけませんでした。
ハン・ジミンは交通事故で足を失ったプロのピアニストの役でしたが、この人は明るいキャラクターが似合う女優さんだと思うので、ちょっともったいなかったような気がします。
パク・ジョンミンの怪演に敬意を込め、評価は3.5です。