第18話 東京オペラシティ
私の会社が現在入居しているビルは、京王新線の初台駅にある「東京オペラシティ」という54F建ての総合施設ビルです。
このビルの利点は、駅の改札からビルの入口まで直結で行ける所です。たとえどしゃ降りの雨の日でも傘が必要ありません。
直結なので、駅の改札からわずか2分でビルの入口まで行くことができるのです。
ビルの1Fは「ガレリア」という屋根のある歩行者専用の階段があり、ここは「森の気配」という名称でそれ自体が彫刻の作品になっています。
早朝なんかにはよくここでドラマの撮影とか、ファッション誌の撮影なんかをしているのを見かけます。
ビルのB1には「サンクンガーデン」という広場があり、毎年クリスマスの時期になるとどでかいクリスマスツリーが飾られ、夜にはイルミネーションショーも行われています。
クリスマスはとっくの昔に過ぎ去りましたが、せっかく写真を撮ったのでここに掲載しておきます。
そしてガレリアのエスカレーターを2Fに上がると、オペラシティのオフイス棟の入口が見えてきます。
この入口は、今では珍しくなった「自動回転ドア」方式になっており、警備員が常駐しています。
2003年の六本木ヒルズの自動回転ドアの死亡事故を受け、森ビルを始めこの回転ドアの使用を禁止する動きが活発になりましたが、オペラシティでは台数こそ減らしたものの今なお低速運転で使い続けています。
一度に3人までは入れるのですが、初めてこのビルに来た人はそれを知らないので、たまに4人入ってセンサー感知で止まるという現象も日常茶飯事です。
そしてこのビルは複合施設が充実していて、医院もあれば歯医者もあり薬局もあります。
もちろんオペラシティというからには、3Fには大きなコンサートホールがあります。
そしてみずほ銀行や他の銀行のキャッシュコーナーもあり、コンビニは合わせて3店、100円ショップや本屋さん、婦人服に写真館やスポーツジムにマッサージ屋さんまであります。
飲食店は53Fと54Fのスカイレストランを始め、ビルの2Fと1F、B1にもお店があり、食べられない料理はないというほど種類が豊富ですね。
53Fには有名な「叙々苑」とかも入っています。
私はコロナ禍が過ぎてからは、ほとんど毎日18Fの社員食堂でランチを食べています。どこの飲食店へ行っても混んでいるし、ここは毎日メニューが変わるので意外と飽きないのです。
スペースもこのように広くて、一度に200名くらいは入れるのではないでしょうか?
このビルにいれば、街中を歩かなくても用事はすべて済むという感じです。ここにないものと言えば、映画館と風俗くらいではないでしょうか(当たり前だ)。
そしてこのビルは、意外と喫煙所も充実しています。
コロナ禍の時はその喫煙所が全箇所使用が中止となったので、喫煙者難民がビルの外に溢れだしていました。
そんな喫煙所も今では再開され、ビルの2Fの大きな喫煙所だけでなく、B1や53Fにもあって喫煙者にもやさしいビルとなっています。
私の会社は昨日お話ししたようにオフイス内に喫煙室があります。
コロナ禍の時など街中どこを探しても煙草を吸える場所などなかったですが、私の場合は会社に来れば吸えるという大きなメリットがありました。
こちらは朝の喫煙室から、コーヒーを飲みながら眺めることができる東京都内の景色です。
こんな贅沢な喫煙室は、中々ないのではないでしょうか?私が煙草をやめられない理由の一つと言ってもいいでしょう。
東京オペラシティに引っ越してから、すでに丸12年が経ちました。
今では他のどの場所へ行っても、ここより良いオフイス環境はないと自負しています。
しかし意外と知名度が低いこの東京オペラシティ、風俗の女の子なんかに説明しても今一ピンときていません。
オペラのコンサートや画伯展なども毎日のように開かれている場所なのに、芸術に興味がない人は知らない人が多いのかもしれません。
あっ俺もだった・・・。
65歳の定年まであと3年ちょっと、もう引っ越しはさせずに、ここに居座り続けたいと思っています。