久しぶりに韓国映画に戻って通算91作品目は、アメリカ・フランス・韓国合同作品の『スノーピアサー』です。
監督は「パラサイト 半地下の家族」のポン・ジュノ、主演には「キャプテン・アメリカ」のクリス・エヴァンス、そしてポンジュノ監督といえばお馴染みのソン・ガンホも出演しています。
『スノーピアサー』
2013年8月1日 日本・2014年6月11日 2時間5分
配給 CJエンタテインメント
監督 ポン・ジュノ
出演 クリス・エヴァンス、ソン・ガンホ、コ・アソン、ジェイミー・ベル、アリソン・ピル、ジョン・ハート、ティルダ・スウィントン、オクタヴィア・スペンサー
評価 3.0
ポン・ジュノ監督作品は「殺人の追憶」「グエムル-漢江の怪物-」「パラサイト 半地下の家族」に続いて4作品目となります。
そしてこの作品は、製作にあのパク・チャヌク監督も携わっています。
ソン・ガンホ出演作品は、これで通算12作品目となります。
全編英語での映画ですが、「VIVANT」のように翻訳機を使って普通に韓国語で話していました。
そしてソン・ガンホの娘役をよく見ると、なんとあの「グエムル-漢江の怪物-」でも娘役をやっていたコ・アソンではありませんか。
コ・アソンは現在31歳ですが、この映画の時で20歳、グエムルの時は13歳でした。
物語は2031年、世界は地球温暖化を食い止めるべく化学薬品CW-7を散布し、雪と氷の極寒の世界に変わってしまいます。
生き残ったわずかな人類は、永久機関によって動き続ける列車「スノーピアサー」の内部で暮らしていますが、そこは前方車両に住む富裕層がすべてを支配し、最後尾に住む貧困層は悲惨な生活を送っています。
そんな中、クリス・エヴァンスが演じる貧困階級のカーティスが、自分たちを苦しめる理不尽な支配に立ち向かうべく、仲間と共に反乱を起こそうとするストーリーです。
列車の前の車両に行くたびに、次々と色々な世界が登場します。
何が出てくるか見ている方も期待ワクワクなのですが、各車両の設定にちょっと無理やり感があり過ぎました。
列車の最後尾の車両では、あれだけ生活感で溢れていたのに、前方に行くたびにそれが全くなくなります。もちろんSFなので仕方ありませんが、ちょっとチープにさえ感じてしまいました。
この列車の構図で、現代における地球の先進国と後進国の暮らしぶりの違い、格差社会の縮図を表現しています。
ラストのCGを使った電車の脱線や雪山の崩壊は圧巻でした。
そして生き残ったのが若者と子供だけ、地球の未来はこういった子供たちに託されているんだという暗示なのでしょう。
「グエムル」ではむなしく食べられてしまったコ・アソンが、今作では最後まで生き残ったのは救いでした。
こちらの作品は、同じポン・ジュノ監督でNetflixのドラマ化もされているようです。
なかなかに設定が面白く、最後まで楽しく見れました。
評価は3.0です。