ここ最近、海外のドラマや映画ばかりを見てたので、この辺で系統を変えて日本のドラマを見てみることにした。
雀鬼シリーズなんかも懐かしくていいかなと思ったが、重たくて暗いので女子高生が出てくる麻雀ドラマにした(笑)。
「咲-Saki-」
 
 
このドラマは、映画版は以前に見たことがあった。
その事前エピソードとなるドラマが5話まとめて「U-NEXT」で見れる。
もっとも1話30分もないので、あっという間だ。
ドラマ版では、主人公の宮永咲が麻雀俱楽部に入ったきっかけや、清澄高校の他の部員のエピソードなどが描かれており、それなりに面白かった。
原作は麻雀漫画らしいのだが、調べてみると2006年から何と14年も続いている漫画らしく、今も連載されているらしい(1回も読んだことない)。
この漫画は設定が面白く、なぜか各地の高校に当たり前のように麻雀部があって、毎年全国大会も開かれているらしい。
 
開催も70回と甲子園さながらだ。
この「咲-Saki-」は、長野県の清澄高校が舞台になっていて、映画版では長野県の県大会の模様を描く。​
 
 
中でも面白かったのは、点数申告の際、7700点を「チッチ」、11600点を「ピンピンロク」と表現すること。
さすがに2600点は「ニゴロ」とは言わなかったが(笑)。
こんなの女子高生は言わんぞ、親父くらいだろ!と突っ込みをいれたくなった(笑)。
ドラマ版を見終えると、どうしても県大会の映画版がもう一度見たくなり、Amazonで見た。
一言でいうと、正直感動してしまった。
​​
女子高生がチームのために必死に戦う姿勢や、最後まで絶対にあきらめないという、もはや熱血スポーツ根性物語みたいになっていて全編に渡って熱かった。
そしてこの映画のキーワードになっているのは、「麻雀は楽しい!」だ。
初めて顔を合わせる人たちと卓を囲んで真剣に麻雀を打つ。
 
どんな麻雀を打とうが関係なく、必死に戦う中で最後にはそこに大きな友情と絆が生まれていた。
ところで、この映画で私が一番好きだったキャラクターは、鶴賀学園のステルスモモこと東横桃子。
 
モモは、隣にいるのに相手が気づかないほど普段から影が薄く、​闘牌においても天性の影の薄さを存分に生かし存在を消す。
なので、リーチをかけてもまったく警戒されないし、振り込んでも和了牌を気づかれない(笑)
そんなことができれば正に無敵だ(笑)。
しかし、県予選では清澄高校の副将、オカルトを一切信じない原村和(のどか)にあっさりと見破られる。
原村のリーチにモモは一発で当り牌を振り込んだ。
そしてあっさりロンされたとき、「私の捨て牌が見えるのですか?」と原村に驚いていたのにはさすがに笑えた。
最後は主人公の宮永咲と龍門渕高校の大将の天江衣の対決。
 
 
宮永咲が嶺上開花の使い手で、とにかく槓をすると嶺上牌で自模あがる。
 
それに対して天江衣は、海底での自模あがりを得意として、なぜかそれを連発する。

海底撈月「はいていらおゆえ。」

これが天江の決めセリフ。

 

他にも、登場人物それぞれに特徴があって、本当によく考えるし、麻雀を知り尽くしてないとこういうキャラクターは生まれない。

 

さて、決勝戦のオーラスは、トップの天江と宮永は6万点以上の差がついていたが、天江の捨てた①ピンを宮永が大明槓し、その後嶺上牌をまた槓して次も槓してのツモあがり。
何と数え役満になり、①ピン切った天江が32,000点の責任払いでの逆転だ。
大明槓での責任払いも今や日本プロ麻雀連盟くらいでしか採用されてないんじゃないかと思うし、嶺上開花2回して暗槓が入っても責任払いかよ!とルールに突っ込みたくもなるが、そもそもこんな上りは通常ではありえないのだからそこは良しとしよう(笑)。
 
 
そういう意味で、アイドルやグラドルがたくさん出ている映画だが、​実は麻雀のルールを知らないとあまり楽しめないと思う。
知っている人なら、手作りとか、流れとか、場の気配とか、ネット麻雀とリアルの違いとか、それなりに興味深い内容が多い。
 
そして、最後の激闘の後でみんなが口にした言葉は、「負けたのは悔しいけど、麻雀楽しかった。」である。
そこには賭け麻雀ではなくて、純粋に麻雀というゲームを心から楽しむ女子高生の清々しい姿があった。
 
これを機に女子高生に麻雀ブームが来て欲しいと願うばかりだ(そんなわけないけど)。
さて、次は、阿知賀編を見てみよう!