年が明けて2024年1月から3月までの間が一番鬱がひどい状態であった。希死念慮が激しく夜が明けるのが怖くてうめき声を上げてしまう。生活リズムはめちゃくちゃになり、どうやってこの期間過ごしていたかあまり良く覚えていない。心療内科には定期的に通って抗鬱剤や睡眠薬を処方されるも一向に良くならない。片道2時間の通勤中、降りる駅に近づく度悪いイメージを振りほどこうと頭を振り続ける。はたからみれば完全に精神異常者である。このままでは本当に魔が差して自殺してしまうと思い上司に相談するも休職は認められず定時上がりを提案され、それを律儀にこなす自分。定時で上がるので結局持ち帰りの仕事が増え、夜中や休日も自宅PCでリモート作業。
唯一救いだったのが妻の存在で、毎朝早起きして見送ってくれる。妻にしてみれば電車にでも飛び込んで、もう生きて帰ってくることはないと思いながら毎朝見送ってくれていた。妻のためにも何とか立ち直らねばと思いつつ、出口の見えないトンネルのような日々がつづく。
そんな生活の中、3月頃から身体にも具体的な症状が出始める。手術にPCを立ち上げると胃のあたりが猛烈に痛くなり、仕事できる状態ではなくなる。「これ以上こんなことしてたらアンタ死ぬよ」という身体からのメッセージであることは間違いない。それでも休み休み作業を何とかこなす。
そんな中、上司である役員との月一面談で、全く長期的課題がこなせてないことを指摘された上で「仕事でメンタルやられてキツイだあそこが痛たいだ言ってるのは、はっきり言って気持ち悪い」と言われてしまう。今思えば完全にパワハラ発言なのだが、この一言で自己肯定感が完全に破壊されてしまった。無力感だけが覆い被さり、現状を打破することも諦め、もう開き直ってダメ社員としてひっそり生きることにした。情けない限りである。53歳にしては確かに気持ち悪い。はは。
4月に入り、自殺だけはしないと誓いつつ仕事と寝るだけの毎日を過ごす中、ある日の出勤前の朝4時、ついに突然耐え難いほどの腹痛に襲われ、うずくまったまま動けなくなってしまった。(つづく)