物語があったのは、
その昔の三重の津市あたりと思われます。
貧しいが
親思いの漁師の息子と母が暮らしていた。
その母親が、
胃ガンであることが分かり、
親孝行だった息子は、
たった一人りの肉親である母を
どうしても助けたいと考えましたが、
医師に診せる金も、
当然、薬を買うお金もなく、
海を見ながら毎日途方に暮れておりました。
そんなある時、
諸国を行き来し知識や情報を多く持つ行商から

胃ガンを治すには、
「ヤガラ」の筒状のくちばしを使って
食物を病人の口へ流し込んでやると良いと、
聴き知ったのでした。
漁師である息子にとって、
この法であれば大切な母の命を
助けることが出来るかも知れないと考えたのでした。
しかし、
孝行息子が暮らす地域の漁場では
残念ながら「ヤガラ」が獲れませんでした・・・。
この辺りで唯一獲れるのは、
対岸にある伊勢神宮の「神饌漁場」で、
神様にお供えするものを獲るための海域で、
一般の者などは立ち入れない禁漁場だったのです。
しかし息子は、
意を決し、今頃(8月中旬)の遅くに、
夕立に紛れ禁じられている漁を行い
とうとう「ヤガラ」を手に入れたのでした、
しかし息子を
隠してくれていた夕立がすっかりあがってしまい、
慌てた息子は対岸に自らの笠を
置き忘れ戻って来てしまったのでした・・・。
そのため、
すべてが明るみとなり、
皆が知る親孝行の息子ではあったが、
禁を破った密漁の罪で簀(す)巻きにされ、
海に投げ込まれ命を落としてしまったのでした。
母の嘆きはもちろん、
事情を知る村人達も深く悲しみ、
これを哀れみと共に後に、
「哀話、人形浄瑠璃」にし後世に伝えました。
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この伝説は、
・母が病でなければ、
・ヤガラの薬効を知る事がなければ、
・天照大神のお膝元の特殊な土地柄や魚種でなければ、
たとえ現代において医学的な
エビデエンスが認められなくても、
当時の庶民にとって、
民間治療や薬に期待を寄せ頼るのは、
他に術を知らぬ者にとっての救いの道だったのです。

後に、
このお話が真実味を帯びのが、
「和漢三才図会」との古書の中に、
大意として「胃ガン」「食道ガン」の病人に、
「ヤガラ」のくちばしを用いて飲食せしむれば治る。
との記述が確認され、
これを何処より聞き及んだ孝心深い息子は
母のために禁を破ってしまったに違いないと思うと、
「ヤガラ」の
ユーモラスな顔や姿を見ても
複雑な気持ちになってしまいます。
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標準和名:アカヤガラ

分類
界 :動物界 Animalia
門 :脊索動物門 Chordata
亜門 :脊椎動物亜門 Vertebrata
綱 :硬骨魚綱 Osteichthyes
目 :トゲウオ目 Gasterosteiformes
亜目 :
科 :ヤガラ科 Fistulariidae
亜科 :
属 :ヤガラ属 Fistularia
種 :ヤガラ
学名 :Fistularia petimba Lacepède,1805
英名 :Cornet fish
アカヤガラ
この魚の吻(フン/口先)は著しく長く体は筒状で、
尾鰭の中央軟条が長く伸びる独特のスタイルをし、
高級魚とされ料亭でないと
なかなかお目にかかれない魚で、
白身のお刺身で美味、口・吻・鼻先頭からいいダシがで、
また、乾燥させ漢方薬として用いられることもあります。
しかし、変顔ですよね・・・、
いやいや、個性的と言い直します。
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