19年間の長きにわたり研修を担当させていただいている企業様があります。
当時、研修事務局を務めていた係長や課長だった方々は皆さん出世され本社の取締役や関連会社の代表取締役を務めておられます。
初めてこちらの会社の研修を担当した時のことが、昨日のように感じられます。
私も30代半ばで独立したばかりでした。
文字通り、毎日の研修をフラフラになりながらガムシャラに研修を担当していました。
よく事務局の方から言われた言葉に「安全は最優先」というフレーズがありました。
何をさておいても安全第一という意味でした。
製造現場などで仕事をしたことがある人は良くお分かりの言葉だと思います。
経理畑を歩いてきた私にはある意味衝撃的な一言でした。
その時の衝撃は今でも忘れていませんし、こちらの会社様の研修を担当する時は最優先事項として心して研修を担当しています。
本日、研修開始前に教育担当部署からある連絡が来ました。
研修開始時間を遅らせて欲しいとのご要望でした。
表情を見ると普段とは違いとても険しい表情をしておられました。
何かあったことは察することが出来ました。
社外の人間なので、詳細を知ることはてきませんが尋常な事でないことは伝わってきました。
2日間の研修の2日目でした。
前日の研修では明るく元気の良さが際立っていた受講者の方々でした。
全体ミーテイングが終わり、研修室に全員が揃ったところで研修開始となりました。
その時の皆さんの表情から改めて何が起きたのか感じました。
安全第一は最優先。
何があろうとも安全第一。
そのために、普段から無思慮な行動はしない。
無意識の行動も行わない。
指差呼称も形式的にやるのではなく、心を込めて行うこと。
挨拶も返事も上辺の形だけやるのではなく、心を込めて行うこと。
この会社で19年間言い続けてきたことは普遍です。