中学校の頃、進路指導の一環で将来の仕事についての授業がありました。

 

担任が年配の女性の英語の先生でした。

 

そのため、「男は手に職をつけなさい」と事あるごとにおっしゃっていました。

 

古い考え方と言えばそれまでですが、先生なりに生徒のことを考えてくれていたことと振り返ることが出来ます。

 

社会科の「公民」では、終身雇用制度のことについても触れていました。

 

当時を振り返ってみると、先生の言った言葉は全て正しいと思っていました。

 

だから、何か手に職をつけて定年まで一つの会社で働き続けることが当たり前と疑いもしませんでした。

 

今のように気軽に「転職」をすることなど考えられない時代でした。

 

「転職」に関することは学校で教えてもくれませんでしたし、「転職」することは、なんだか悪いマイナスのイメージがありました。

 

そんな教育を受け、社会人になると世の中はバブル景気の真っ只中でした。

 

テレビのCMでは「24時間戦えますか・・・」とシャレにならない文言が流されていました。

 

就職した会社の始業時間は午前8時30分でした。

 

しかし、現場のスタッフと事務系の男性社員は自主的に1時間の早出出勤をしていました。

 

当然、サービス残業ならぬサービス早出でした。

 

12月は忙しいからと「超早出」で午前6時30分出社でした。

 

また、月に何回か日曜日に出社し、日の丸のハチマキをして電話当番をしていました。

 

月曜日から土曜日まで勤務して、日曜日に電話当番をして、翌日の月曜日から通常勤務でした。

 

しかし、それが当たり前と思っていました。

 

一度、就職したら定年までその会社で頑張ることが普通の世の中でした。

 

平成も終わろうとしているいま、当時を振り返ると「ゾッ」とします。

 

「終身雇用制度」というより「奴隷制度」ではないかと感じます。

 

しかし、その時は会社や上司が言うとおりに一生懸命に仕事をしていれば、お給料や賞与をもらえるし一生安泰なんだと真剣に思っていました。

 

人間の意識や習慣は恐ろしいものです。

 

思考の囚われに陥っていました。

 

その点、いまの若者は自分の思うように自分の人生を描くことが出来ます。

 

半面、昔のように過保護に会社から守ってもらえないことが多くあります。

 

世の中的には「自己責任」と言ったりもしています。

 

一概に、現代と昭和や平成初期とどちらがいいのか、結論を出すことは難しいです。

 

しかし、かつては一度会社に就職すれば定年まで基本的には安泰でした。

 

周りに流される「筏下り」をしていても問題ありませんでした。

 

その点、これからの若者は周りに流されていては大変なことになってしまいます。

 

やはり、自分でどの山を目指すのか早い段階で目標を見つける「山登り」を始めるべきです。

 

終身雇用制度も制度そのものが見直されている現代です。