キャリアカウンセラーの勉強をしている時のことです。
担当している講師が「キャリアにアップもダウンもありません」と話をしていました。
一瞬、「何を言ってるんだ」と思いました。
しかし、解説を聞いてみると「なるほど」と思いました。
キャリア(ここでは仕事上のこと)にはお金や地位・役職と目に見えるもので考えた客観的な側面があります。
一方で、目には見えない仕事上のやりがい、やってみたいこと、得意なこと、やっていてよかったと感じることがあります。
これらをキャリアの主観的側面と言います。
人の価値観は様々です。
お給料が全てだという人にとってのキャリアアップは昇級したり、ボーナスを少しでも多くもらうことです。
しかし、人によってはお金より仕事上のやりがいが全てだという人もいます。
このあたりは世の中の職業をみてみればはっきりします。
本来、各種の学校では教科ごとの勉強と職業観の様なものを指導するべきなのに、法整備も含めて十分ではありません。
まだまだ高校や大学受験では偏差値至上主義はあります。
俗に言ういい学校に入って、有名な会社に入社出来れば将来安泰と本気で考えている人もいます。
しかし、人材育成を仕事として27年目に入りましたが、あきらかに潮目は変わりつつあります。
研修の受講者には、東大の大学院卒の方もいました。
中学卒で16歳から社会人になった人もいました。
勉強が出来ることと、仕事が出来ることは別と痛感しています。
勉強が出来て、頭の回転が速い人がいてもその能力の使い道を間違えると犯罪者になってしまいます。
中学校卒の人で小売店の店先でお客様とじかに接しながら教科書にでてこない接客のスキルを身につけた人もいます。
大切なことは、自分が何のために仕事をしているのか。
「闇夜のカラス」ではなく、目的が明確であること。
仕事で何をしたいのか、これからどうなりたいのかを明確にすることです。
専門的にはこれらを明確にすることを「キャリアアンカー」を探すと言ったりします。
キャリアの客観的な側面に対して、キャリアの主観的側面と言ったりします。
政府もようやく重い腰を上げて施策をいろいろと考え、手を打ち始めました。
その一つにキャリアコンサルタントの数を2024年度までに10万人にする計画を数年前に発表しました。
裏側を少しだけ暴露しちゃいます。
「キャリアアップを応援します」と言っているキャリアコンサルタント自身のキャリアが怪しい人、沢山いますのでお気をつけください。
本題に戻ります。
下記の問いかけ、考えてみてください。
人は何のために仕事をしているのか。
自分の得意なことは何か。
自分のやりたいことは何か。
何をやっている時に「やっててよかった」
と感じるのか。
本当のところ、自分はどうなりたいのか。
これらの問いかけに真剣に考えて文字で書いてみてください。
それこそが、ご自身のキャリアの主観的な側面です。
周りに流されない、自分自身の人生の碇(いかり)すなわちキャリアアンカーです。
そこには、アップもダウンもありません。
人材育成って、このようなことから始めるべきなのかもしれません。
何故なら十人十色なのですから・・・
