入社して10年目から20年目の方々を対象とした研修を担当することがあります。

 

部署によって部下の人数はまちまちですが、部下2人の方から部下8人の方まで研修に参加しています。

 

しかも、数か月前までは一スタッフとして勤務していた人ばかりです。

 

会社から辞令が出て、管理職となり部下を初めて持った方々で言うならば、初級管理職研修です。

 

たいていの場合、開講時の皆さんの表情は大変こわ張っています。少しリラックスしてもらおうと、冗談を言ってみました。しかし、笑ったら叱られるとでも思っているのか微妙な空気が漂ってしまいます。

 

事前に実施したアンケートの回答を一人一人読ませていただくこともあります。

 

すると、皆さんに共通する項目が書かれていることがあります。

 

それは、部下育成に関することです。

 

さらに、詳しく現状や悩みを読み解くとかつてはあまり見られなかった内容が数件記載されてたことがありました。

 

通常、部下と言うと自分より年下の人がほとんどです。

 

しかし、働き方改革の流れで60歳から65歳に定年が延長している会社があります。

 

定年延長はしないまでも、65歳まで再雇用の形で雇用延長している会社もたくさんあります。

 

つまり、管理職より年上の部下がいることが結構当たり前になっています。

 

さらに、かつて自分の上司だった方が定年後に雇用延長になり部下として配属になっているケースも多く見られます。

 

今回の研修参加者は半部分以上が年上の部下に対する指導の仕方、接し方に悩みを抱えていました。

 

ここで一番問われるのは何か、管理職の人間力なんです。

 

研修の中で、現状分析をする時間があります。

 

 「年上の部下にどのように接したらいいかわからない」

 

 「若手との世代間の違いに戸惑っている」

 

 「部下のやる気を引き出すことが出来ていない」

 

と様々な分析が出ていました。

 

受講者の皆さんは、既に視野と思考が狭くなってしまいます。

 

部下指導に関する知識の習得や具体的な指導スキルを向上することに目が向いています。

 

もちろんその考え方は間違ってはいません。

 

しかし、一番大切なことは管理職である前に一人の人としての人間力を磨くことです。

 

上司である前に人としての自分の言動に目を向け、「五省」をあてはめてみるだけでも進むべき方向は見えてきます。