こんにちはみなさんユマニテ会ゆにっちです。ニコニコ

先週は本当に寒かったですね。みなさんお元気でしょうか?
私は会社で鼻風邪をもらったみたいで、ティッシュの消費が激しい毎日です。ガーン


先日からのギリシャ悲劇について少しお勉強してみました。(参考資料は集英社「愛と憎しみの原型」)

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ギリシャ悲劇の作家で有名な人は3人いるようです。
アイスキュロス
ソフォクレス
エウリーピデース


この3人の中でエウリピデースは生存中は、他の2人よりそれほど高く評価されなかった。
ところが時が経つにつれて彼は人々に愛されるようになったそうです。


他の二作家はそれぞれ7編の作品が伝存しているのに対し、エウリーピデースの作品は18編が残っています。
それは彼が書いた作品が多かったというわけではないようです。
アイスキュロスは90編 、ソポクレースは123編、エウリーピデースは90編書いたといわれています。
エウリーピデースが後世の人に愛されたということでしょうか。


古代ギリシャでは劇は競技形式で上演され、アイスキュロスは13回優勝、ソフォクレスは24回優勝
エウリーピデースはわずか5回の優勝だったそうです。 


エウリピデースが当代の人々にではなく、後世の人々に愛されたのはなぜなのでしょう。


ギリシャ悲劇では神話伝説が題材とされるのが普通であった。
アイスキュロスやソフォクレスでは劇の主題は「運命と正義の矛盾の問題」であった。


定められている運命は、その人の正邪と関係なく進行し、神々ですら運命には従わねばならぬ。
そこに大きな矛盾があるわけだが、その矛盾をどう考えるかが、彼らの問題だった。


アイスキュロスは神を絶対のものとして、これを解決しようとし、


ソフォクレスは神の正義は人間の正義とは関係がないと考えました。


しかしエウリピデースは神々も英雄もただの人間と同じように行動しなければならないと考えています。

この人間中心の考え方が後世の人々の共感を得たのでしょうか。


前回お話したギリシャ悲劇の
メデイアでは夫に捨てられたことを悲しみ、夫の愛を回復しようと努力する。しかしそれはむなしく終わり
愛は憎しみに変わる。夫を苦しませるためには、二人の間に生まれた愛児まで殺し、夫の新妻とその父を殺す
恐ろしい復讐鬼に変身する。その振る舞いには伝説の人物らしい大げささはあるにしても、メデイアの心理は
平凡なわれわれうつせみの弱い人間のものとまったく共通である。それが二千四百年もたった後世の我々に
共感を持たせ感動させるのである。 (サスペンスドラマにも出てきそうな感じですものね。)


なんと人間の心情というものは本質的には変わらないものなのだろう。
彼女らの登場する舞台装置や共演者は現代のものと異なるが、夫を殺し、恋人を殺す女性たち、
あるいは激しい教育ママ、愛欲に狂う女性たち、こういう人物は今でも新聞やテレビをにぎわしている。


人間心理の不変さ  

時代は変わり、環境は変わっても、人間はいつも同じことを笑い、泣き、苦しみ、喜んでいる。
こうした人間の不変さがなければ、古代史のおもしろさはまるで変わってしまうことだろう。
またこうした人間性の不変さがないならば、われわれはとうてい古代の人間を理解することもできず、
まして人物について書くことは不可能だろう。


ローマの時代 淫蕩な、殺人さえ日常茶飯事の時代においても、
大多数の人々は時代風潮とは異質な生活をし、異質な感情を持っているといえるかもしれない。
淫蕩な心をもっていても、淫蕩とは縁遠く暮らしている人が大部分、
殺人が多くても、殺人も、人を傷つけることもせずに人生を終わる人の方が多いのである。


力こそ正義の時代なら、権力さえあれば、不正さえ通ってしまう。

人間の根本は変わらなくとも種種の力関係のニュアンスが変わるのが「時代」なのであろうか。

人間はその人の属している社会の型からいって、その性質を発揮しがたいという場合もあるのである。

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みなさんはどう思われますか??
自分の嫉妬や憎しみも心の働きによってコントロールできるものなのでしょうか


うまくまとまりませんが、今回はこの辺まで


愛が深ければ憎しみも深く、愛が浅ければ憎しみも浅いと思っていましたが、
本当にそうなのかなあ~とまた疑問がうまれた私です。


哲学の世界では、1つの事について、しつこく、粘り強く考えていくことが必要のようです。
みなさんも何かテーマを考えて深くほりさげてみませんか?
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次回のユマニテ会は
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