豆まき ~五つの煩悩を外へ~
お世話になっている方へ、贈り物をしようといつもの和菓子屋さんに立ち寄ると・・・節分の時期であったこともあり、美味しそうな豆菓子が目に飛び込んできました。中身が同じにも関わらず、パッケージデザインが二種類。“鬼は外”バージョンと“福は内”バージョン。いつもなら、“福は内”を選びそうであるけれども、なぜか、直感でその時は“鬼は外”デザインを選んでいました。それから、なぜか、この“鬼は外”という言葉が私の中で気になっていました。そんなことを考えていた矢先、夏以来 である薬師寺別院の『潮音寺』 での“節分会”に伺い副住職より、“鬼は外”の意味を教えていただく機会に恵まれました。私たちの心の中には、“五匹の鬼”が棲んでいるそうです。鬼とは、ここでは、煩悩のことを表します。油断をした時、この鬼が心で暴れだし、人間は、過ちをおかしてしまう。 ★“貪(とん)”・・・むさぼりの心。すでにあるのに、まだまだ欲しいと常にものを欲しがる心。★“瞋(じん)”・・・思い通りにならないと腹が立つ心。★“掉挙(じょうこ)”・・・おだてられるとすぐ図に乗る心。★“惛沈(こんじん)”・・・失敗すると「自分なんて・・・」とすぐにいじける心。★“疑(ぎ)”・・・他人を疑って、受け入れない心。こんな心に棲む鬼たちを追い払うために、弱い心を退治するために、あるのが“節分”だそうです。だからこそ、潮音寺では、“鬼は外”は言うけれど、“福は内”とは言わないのです。そうか・・・と気になっていたことがすっきりしたところで、思い切り、“鬼は~外!!!!!”と大きな声とともに、自分の中にいる弱い心、五匹の鬼を追い出しました。 五つの鬼とは対照的に“まほろばをつくる五つの心”というものがあります。 薬師寺管主の安田師の言葉で、私の中で忘れたくない想いから たまたま、手帳に書き込んでいた内容があります。それは、“感謝の心”“慈愛の心”親をはじめ周囲の関わる人たち、そして神仏や自然などに対する“尊敬の心”人間は、完璧ではなく失敗をするため、素直に失敗をしたら謝るという“懺悔の心”そして、人の失敗を許すという“容赦の心”。この五つの心を持つことができるならば、とても幸せになれるということです。人間は、日々の出来事の中でいろいろな煩悩が湧き出てくる。その煩悩があることをまず意識して、そこに向かってどれだけ大切なことに意識を集中できるか、瞬間瞬間、自分との戦いです。“とらわれない心。 かたよらない心。 こだわらない心。 ひろく ひろく もっとひろく これが般若心経 空の心なり。 ”~薬師寺元館長 高田光胤師~どんな時も平常心で、ひろい心をもっていたいものです。