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何故か、台湾にて

気がついたら台湾にいました。

ところてんのように生きています。

作文でも読解でも文法問題でも

とにかく、生徒に日本語を書かせたら

必ず、頭を悩ませる回答が一つや二つあります。


ただ、そんなところからも

生徒の個性が垣間見えるので

大切にしたいところでもあります。







先日、学期の終わりのテストをした。

そこにあった読解で

なんともいえない回答をした子がいた。


その読解問題の文章は、こんなもの。



“私”は会社に入ったばかりのとき

何もわからなかったが、青木先輩が色々なことを教えてくれた。

パソコンの使い方を教えてくれたり、車で送ってくれたりした。

でも、青木先輩は来月、会社を辞めると言った。

とても残念だ。

今度から新入社員には、私が色々と教えてあげるつもりだ。



授受表現がたくさん出てくる文章で

「青木先輩は何をしてくれましたか?」

なんていう問題がある。


そんな問題の中で

「“私”は、どうして残念だと思ったんですか?」

という問題がある。


普通、みんな

「青木先輩が来月、会社を辞めると言ったからです。」

というような答えを書く。


ただ、一人

こんな答えを書いた子がいた。


「青木先輩と一緒にいたとき、とても嬉しかったからです。」



そんなことは、どこにも書いてない。

書いてないが、きっと

“私”は青木先輩と一緒にいたとき、嬉しかっただろう。



会社に入ったばかりで、何もわからない。

だけど青木先輩だけが、親切に教えてくれた。


車で送ってくれまでした。

そこには、ほのかな恋心も芽生えていたかもしれない。


しかし青木先輩は、実家の和菓子屋を継がなければならない。

田舎の和菓子屋に嫁ぐ覚悟まではない。


さようなら青木先輩。

先輩と一緒にいたとき、私はとても嬉しかったです。




まぁ、“私”も青木先輩も、男なのか女なのかわからないが。


しかし、その子の答えを見たとき

なんともない文章から、色々な物語が広がったのは事実。


なんだか、とても素敵な答えだと思った。

罰にするなんて、とても忍びない。


なので、三角にして

一点マイナスにした。


テストを返すときに、その子には


「本当は私、この答え、とてもいいと思います。

 でも文章に書いてないので、一点だけ、すみません。」


と断りを入れた。

その子は、少し恥ずかしそうに「ありがとう」と言った。






こんな簡単な文章でも、色々な回答が出てくるのだから

国語教師になんてなった日には

毎日、頭を抱えてしまいそうです。


採点に時間がかかりすぎる私。

余計なことを考える癖を、どうにかした方がいい気がしてきました。


とりあえず私には

素敵な青木先輩像が見えます。

国が違えば文化も違います。

それは当たり前のことであって

なるべく受け入れなければいけません。


ただ、受け入れるとかではなく

今だに信じられないことがあります。


今日は台湾のトイレのお話です。







日本のトイレと台湾のトイレで違うこと。

まず、トイレットペーパーを流してはいけない。

たぶん、水道管がつまるとか、そういうことで。


トイレットペーパーは

トイレの横にあるゴミ箱へ捨てましょう。


既に習慣になってしまった私は

日本でもそれをやって、なんとなく落ち込んだ。




これはまぁ、慣れてしまえば大丈夫。

私が信じられないのは

台湾人が、洋式のトイレで、空気イスで用をたすこと。


洋式のトイレしかないとき

便座が汚いから、直接は座らず、少し浮かせるんだとか。


だから、女性用のトイレでも、便座が上がっている。

空気イスで用をたすときは、便座を上げるらしい。


ときどき、便座に足をかけて

洋式トイレを和式トイレみたいにする人もいるんだとか。

踏み外して落ちたりしないんだろうか。



そこで私も、空気イスにチャレンジしてみたが

絶対無理。


足がプルプルして、トイレどころじゃない。

何の拷問かと思った。



中国語の先生に聞いてみると

先生、こう言った。


「私達はね、学校で悪いことしたら

 罰として、空気イスをさせられたの。

 だから台湾人の足は強いのよ。」


そ、そういうもんかな…。


さすがにこればかりは

「見せてください」とも言えない。



まぁ、信じられないことは色々あって

例えば、欧米系の人は

「しゃがむ」ということができないんだとか。


「えっ、なんでしゃがめないの!?」


と思うけど、彼らは、しゃがむと後ろにひっくり返ってしまう。

人間、「しゃがむ」という習慣がなければ

しゃがめなくなるらしい。



だから、台湾人が空気イスで用をたすというのも

私の常識外なだけであって

台湾人にとっては、なんともないことなのだろう。







国が違えば、文化も違います。


ときに、文化の違いから

人間の秘めたる力なんかも、学びます。

どうもこんにちは。


台湾にいると、度々、奇妙な日本語に出会います。

あまりに頻繁に出くわすので、忘れてしまいますが

今日は少し、そんな日本語についてです。






台湾において、日本語で表記する理由は、主に二つ。

一つ目は、日本人客を呼びたいから。


その理由のものは、よくマッサージ屋さんで見かける。


「台湾マッサーヅ」


とにかく、カタカナの間違いが多い。


「30分 500元でした」

「1時間 1000元でした」


なぜか全て過去形。

現在の値段はわからない。


「いらっしゃいました!健康でした!」


だめじゃん。




台湾で日本語を表記する理由、二つ目は

日本製っぽく見せたいから。


日本のものは質が良く、オシャレ

そう思っている人も多いので、日本語で説明書きをして

日本製を装う。


これは、この前買ったタイツについていた説明書き。


「カラーハリエーショソが豊富です。

 ヒツプライソを美しく表現します。」


カタカナは、間違えられそうなところを全部間違えてみました、というほど

とにかく間違えている。


「バソティ部はマチ付き」


パンティなんていう繊細な言葉を

そんな大胆に間違えないでほしい。






台湾には間違った日本語がそこら中に蔓延しています。


そしてきっと、日本にも

間違った英語が蔓延しているのでしょう。


知らぬが仏。

でも、知ったとしても、面白いので

それはそれで、仏です。