冬虫夏草 | 何故か、台湾にて

何故か、台湾にて

気がついたら台湾にいました。

ところてんのように生きています。

期末テストが終わりました。

今度こそ大丈夫だろうと思っていましたが
またもや、やられてしまいました。

今回は読解のテストです。









日本人にとって、読解のテストは余裕。
漢字がわかるので、少しくらい難しくても
なんとなくわかる。

いつも読解のテストでは
一番か二番ぐらいに提出し
颯爽と先に帰る。


今回もそのはずが
最後の方まで残ってしまった私。

それは、最後の
こんな読解問題につまずいてしまったから。


「冬虫夏草」

冬虫夏草について説明しよう。
動物かと言われると、動物ではない。
では植物かと言われると、植物でもない。

それは主に、チベット、四川、雲南などの
中国西部に生息している。

体は、蛾の幼虫のようなもの。
そこに、草が生えている。

幼虫は孵化するとまず、土の中にもぐって暮らす。
その時、一種の菌が、幼虫の中に入る。
それが幼虫の中の栄養を吸収し
夏になると、幼虫から、草となって生えてくるのだ。

中国医学では薬として重宝されている。
ぜんそく、貧血、精神病、様々な症状に効く。



大体の内容は、そんな感じ。

そう、私だって
一応、大体の内容は読み取れていた。

ただ
「そんな生物が存在するのか?」
というところで、つまずいていた。

「蛾の幼虫に草が…」

そうやって悩んでいる私を横目に
次々と、クラスメイト達はテストを提出し、帰っていく。

時折、私をよく知っているクラスメイトは

「えっ、サチコ、まだ終わってないの?」

というように私を見る。

「…たぶん皆、深く考えていないんだろう。
 この奇妙な生物について」

そう自分をなだめる。


最後、テスト用紙に絵を書いた。
蛾の幼虫に草を生やした絵を。

提出するとき、先生に聞いた。

「先生、こんなの、本当にいるんですか?」

「いるよ」

「こういうこと?」

そう言って、絵を見せると
先生は苦笑いしながら

「まぁ、そうね、そんな感じかな」

と言った。

世の中にはまだまだ不思議が存在する。








テストは、生徒が読み取れているかどうかを判断するものです。
こんな、生徒を惑わす文章をテストにしてはいけません。

ただ、全体を見る限り
惑わされていたのは私だけのような気が
しないでもないです。