降りかかる迷信 | 何故か、台湾にて

何故か、台湾にて

気がついたら台湾にいました。

ところてんのように生きています。

迷信というのは一体、どこから湧いてくるのでしょう。


台湾には、数多くの迷信があります。


あれもだめ、これもだめ、と、息苦しいようですが

逆に、全部クリアしながら日々過ごすのも

達成感があって面白いのかもしれません。


今日は、台湾の迷信のお話です。









私が聞いたことがあって

今、思い出せる台湾の迷信。



・ご飯粒を残すと、将来、ブスな奥さんをもらう

 (ご飯の粒粒が、お肌のブツブツと繋がるらしい)


・ハンカチ、傘、靴などをプレゼントしてはいけない


・カラスを見ると悪いことがある

 (台湾にカラスはあまりいない)


・鬼月の夜に洗濯物をしまうと、幽霊が一緒に入ってくる


・鬼月に結婚、引っ越しなどをすると、悪い結果になる



などなど。


「鬼月」というのは、日本のお盆のようなもので

旧暦の七月から一カ月ほど、死後の世界?との門が開き

ご先祖様が、こっちの世界に来る、と言われている期間。


「鬼」というのは、日本語でいう幽霊であって

鬼月は、そこら中に幽霊がいるとのこと。


そんな鬼月は、いつにもまして、タブーが多く

台湾人の生活には、色々と規制がかかるらしい。


といっても、若い人はもう信じてないのだろうか。

どうなのだろう。




先日、日本語の授業で

「傘をさす」という動詞を教えようとしたときのこと。


生徒さんの傘を借りて、実際に見せてみようとして

傘をバッと開くと


「だめです!!!」


生徒さん達が、慌てふためき始めた。


びっくりして、傘を閉じる私。


「どうしてですか?」


と聞くと、生徒さんは、おどろおどろしく、こう言った。


「鬼が来ます…」



「鬼」と聞いて一瞬、桃太郎の鬼を想像するが

あぁ、幽霊のことか、と考えなおす。


話を聞いてみると

部屋の中で傘をさすと、幽霊が出るという迷信があるらしい。



しかし、傘を開いただけで終わってしまったので


「これじゃあ、“傘をさす”という動詞が

 “傘を開く”と伝わってしまったかもしれない」


と思い、生徒さん達に


「すみません、あの、今日は特別に、いいですか?」


と断りを入れて、再度挑戦。

生徒さん達、しぶしぶ承知。


「傘をさします」


と言って、傘を開き

ひょいっと上に持ってきた瞬間



「あぁ…っ!!!」



どよめく生徒達。


どうした?何があった?



どうやら、傘をさすと幽霊が来る、のではなく

幽霊は、傘の中に住んでいるらしい。


なので、傘をさした私には

幽霊が上から、降りかかってきたことになる。



「もう終わった…」


というような生徒さんの表情を見て

改めて、迷信の根深さを知る。



結局、傘をさしている人の絵を書き

絵の下手さを笑われ、「傘をさす」の導入は終了。


皆、覚えてくれただろうか。










日本にも、迷信は色々ありますが

数としては、台湾の方が多いように思います。


きっと私は、何も知らずに

台湾のタブーを、堂々と犯しているのでしょう。


知っていてこその迷信。

今のところ、特に悪いことは起こっていません。