ウチの施設の場合は、手引きによる歩行誘導が身体能力的に厳しい(心臓・膝が悪いなど)方だけでなく、過去に転倒されたことがある方も対象にしています。
例外として、ご家族の要望で今後の転倒を防ぎたいというケースも。

ただの転倒ならば打ち身程度で済みますが、年齢的に高確率で骨折(入院)となるのが悲しいところ。
手術後のリハビリを経て退院されても、以前のように歩行出来る方なんて限りなくゼロで、骨自体はくっ付いていても、入院期間中に体力が激減していて、更には食欲も失せてしまっている(食止めが原因)ケースが大半ですね。

利用者の大半は、我々に迷惑をかけなくないという心情から自立歩行を望まれますが、骨折したこと自体をおぼえていない方が大半で、危ないったらありゃしないというのが現実です。
手すり(または代わりになるもの)に掴まろうとしない、手すりの1㍍前から手を伸ばそうとされるなど…。

これは意見がわかれるところですが、僕的には「リハビリを頑張れば歩けるようになる」という希望は奪いたくないと思ってますので、そういった旨の励ましの言葉をかけて我慢してもらっています。
但し、ご家族の要望にそわなければ「歩いて良いの?駄目なの?」といった混乱を招くので、我々と一緒の時と限定した言い回しをする場合が大半ですね。
納得して入居された利用者なんてまず居ないというのが現実ですね。
良くて妥協であり、最悪なのが絶望。
前者であってもそこは認知症の方ですから、夕方になれば家に帰りたいとなる訳で、症状の軽い方になればなるほど鬱になるケースが多いです。
後者は、家族に捨てられたのかという感覚、何か悪いことをしてここに入れられたのかといった(収容所的存在)感覚など、下手な対応をすれば人格が壊れる可能性が高くなります。
どちらにも該当しないのは、ここがどこなのか全くわからず本能で帰ろうとする徘徊タイプ、ここは自分の家だがどこに何があるのか全くわからず延々と質問を繰り返すタイプなど、様々ですね。
対応として共通するのは、安心してもらうことであり、現実に戻すのではなく相手の世界に合わせたり、相手の言い分を傾聴したり、これもまた様々です。

本音を言えば、家でみれないレベルとは思えない利用者も居て、家族の力不足だ的感情を少なからず持ってしまう時もありますが、もしも自分の身内が認知症になってしまった時、自分なら冷静でいられるかと言えば…

奥が深すぎて鬱になりそうです。
介護に携わる以上、避けては通れない鬼門と言うか、介護者としての適性が問われます。
僕自身もこの仕事を選ぶ段階において最も不安を感じた部分でしたから、あっさりクリア出来て良かったな長音記号2と。
初めて夜勤デビューした翌朝のこと、早番の方が来るまで残り40~50分って頃に、オムツ対応の利用者の居室を巡回したら…
恐ろしく香ばしい香りが充満してて、初心者だった僕でも、これは普通の量じゃないなということがわかりました。
実際、半端じゃない量の便失禁でして、2分ぐらいその場で立ち往生した記憶があります。結局は「俺がやらずに誰がやるアップ」と開き直り、あの手この手を使って陰部洗浄したという、今となっては真の介護者デビュー記念日だったりします。



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それ以降は汚いものではなくただ臭いものに意識が変わり、介助直後であってもカレーが平気で食べられるようになりました。