えぇ…自分のイメージでヒカルの碁の続きを書いてみようかな![]()
とか思って書いてみました。
書きあがり次第更新していきたいと思います![]()
よければ感想もらえると嬉しいです!
あくまで妄想ですw
ヒカルの碁 ~あれから~
若獅子戦から3年の月日が流れた。
塔矢アキラは念願であるタイトルの一つを、兄弟子である緒方精次からもぎとる形で碁聖位を獲得した。
「ふぅ…」
タイトル獲得から1日。少し遅めに目を覚ました塔矢アキラは、まだ身体の芯に残る気持ちの昂りを落ち着けるように軽く溜息をついた。
手にはまだ、最後の一手を打った感触が残っていた。
あの一手を打った瞬間の緒方さんの顔。
突き刺さるようなプレッシャーにさらされ続けて何度、もう駄目だ…と思ったことか。
…だけど。
あいつの存在が、塔矢の折れかけた心を押し戻した。
進藤ヒカル。キミにだけは、絶対追いつかれない。そして負けない。改めて塔矢は何かを掴むように、拳を力強く握った。
訪問者。
<ピンポーン>
そろそろお昼を迎える頃、昨日の疲れを癒すという目的もあって料理を作っていた塔矢アキラにドアホンの音が鳴り響いた。
だれだろう?と思った塔矢だったが、今は母も父について行って家には誰もいない。
しかたなく塔矢は手を濯ぐと玄関へと向かった。
「とうや~。塔矢!俺だ、オレ!!」
塔矢が玄関に着くと外から叫び声が聞こえた。誰かを確認しなくてもわかる。
「わかった。今開けるから叫ばないでくれ、進藤。」
塔矢はぐったりと疲れたように肩を落としながら、ドアを開けた。進藤、まったく君というヤツは…。
ドアを開けると、案の定進藤の興奮した顔が塔矢の前に飛び込んできた。額には大量の汗が浮かび上がっている。
家からここまではそれほど距離はないはずだが。塔矢は疲れたような溜息を吐いた。
「キミという奴はいい加減ここまでの道くらい覚えたらどうなんだ?」
こいつが僕のライバルとは、なんだか情けなくなってくる。
塔矢の言葉に対して、進藤は「寄り道していただけだ」とムキになって断固抗議をしていた。が。
よほど歩き疲れていたのか、とりあえず中に入らないかという塔矢の申し出に、素直に家の中へと入っていった。まったくキミという奴は。
進藤ヒカルは塔矢の家に入ると、何を話していいのかわからなくなった。
昨日の興奮そのままに、勢いで塔矢の家に来てしまったがいざこうして塔矢と向かい合うと何を話そうか。
「おめでとう」とでも言えばいいのだろうけど、考えただけで身体が妙にくすぐったくなってくる。
進藤は廊下の前を歩く塔矢の後ろ姿を見た。昨日あれだけの激戦を繰り広げて、ついにはタイトルを手に入れたにも関わらず、その後ろ姿はえらく落ち着いて見えた。
こいつはいつも平気な顔をして、俺の一歩先を歩いていく。
そう思うと、進藤は自然と身体に力が入った。
でも…俺はいつまでも塔矢の背中を見ているつもりはない。いずれ追いつく…いや、追い越す。
そういえば…。進藤の脳裏に一人の人物が浮かび上がってきた。
saiを追いかけていた時の塔矢も、今の俺と同じこんな気持ちだったのかな…。
(ドカッ)
進藤が考えに耽っていると、突然目の前で何かとぶつかった。
ぶつけた鼻をさすりながら進藤が改めて前を向いて確認してみると、前を歩く塔矢が立ち止まっていた。
「進藤大丈夫か?」
「なんで急に止まるんだよ」
心配そうに声をかける塔矢にたいして、進藤は猛抗議をした。
「進藤。昼は食べたか?」
進藤はお腹の辺りに視線を落とした。今日は急いで塔矢の家に向かったこともあって、朝から何も食べていない。さっきまでは塔矢のところに行かなくちゃという事ばかり考えていて忘れていたけど。
思い出したら急にお腹が空いてきた。
グルルルル~。急に腹の虫が騒ぎ始めた。
塔矢は進藤の行動をみて悟ったように