絵本が読みたい!
最近、絵本を読みたい気持ちが再燃しています。
最初に絵本に興味をもったきっかけは、5年前(2018年)に
「プロフェッショナル 仕事の流儀」でかこさとしの最期が放送されたときだと思います。
かこさとしは、東大工学部出身。
化学者として仕事をしながら、子どもたちの目線に立ち、絵本を作ってきました。
まさに学際的な人であり、私が尊敬する人の1人です。
柳田邦男「人生の1冊の絵本」
柳田邦男さんは作家です。
「絵本は人生に三度」「大人こそ絵本を」と、絵本を読むことを勧めています。
ちなみに、民俗学者の柳田國男とは違う人です。
私が柳田邦男さんの話をするたびに、母が「遠野物語?」と言ってくるので、
何かおかしいなと思っていました
「人生の1冊の絵本」では、絵本紹介とともに絵本が伝えるメッセージを知ることが
できます。
この本は、柳田さんが84歳のとき(2020年)に出版されたもので、文章から
人生経験や眼差しの深さを感じられます。
気になった絵本
「人生の1冊の絵本」には、約150冊の絵本が登場します。
・『ジャガーとのやくそく』(2015)
作者は、動物学者のアラン・ラビノヴィッツ。
幼いころから吃音に悩まされた作者。
学校では友達や先生にまで差別され、できるだけ交わらないようにしていた。
でも、不思議なことに動物たちと話すときは、普通に言葉が出るのだ。
少年は、やがて大好きな動物の研究者になる…。
私は昔、大の動物好きでした。
図書館に行けば動物の本を借り、自分で小さな図鑑を買ったり、動物園にもよく行っていました。
テレビで動物のことがやっていれば、メモをしながら見て、後でノートにまとめたりした
こともあったなあ…。部屋には今も動物のフィギュアが….。
そんな自分がなぜ工学部にいるのか不思議です
作者が、話すのが苦手で動物好きだったことは、私にそっくりです。
動物の研究者はうらやましい
実際に読んでいませんが、物語の最後は最高です。
「ジャガーとのやくそく」が一番印象に残りました。
・『いつでも星を』(2012)
長田弘(訳)。
「星は見えない夜もそこにある」という話です。
・『きょうというひ』(2005) 荒井良二
この話は、私が最近考えていたことのヒントになりました。
「人生の1冊の絵本」では、他にも「死との向き合い方」や「戦争」や「災害」についての
心の持ちようも書かれています。
時を超えた出会い
本屋で絵本を見ていると、今までにない発見がありました。
「スイミーって谷川俊太郎の訳だったのか!」
絵本を開けば、
「これは、もはや芸術品…。」
教科書の中だけだと思っていた人が、実は教科書を読むよりもずっと前に出会っていた。
時を超えて、谷川俊太郎に会った気分でした。
「かこさとしの特集だから」と4年前に買った1冊の絵本雑誌が、今の自分にとっては
一味違ったものに感じられます。