ノクターナル・アニマルズ | 元社長のひとり言

元社長のひとり言

かつては後継者として中小企業の社長をしておりましたが、今は真面目?な会社員。
定年を数年後に控えてこれからの人生を考えつつも、穏やかに過ごしている日々の出来事を綴ったブログです。



監督、脚本:トム・フォード
製作:トム・フォード、ロバート・サレルノ
出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、アーロン・テイラー=ジョンソン
【シネマート心斎橋】

20年前に離婚した元夫から彼の小説「夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)」が送られてから始まるストーリー。
ファッションデザイナーである監督ならでは?のタイトルデザインの異様さに、まずは度肝を抜かれ、本編が始まるにつれては、現在と過去の回想、現実と小説の中のフィクションとが幾重にも重なった展開に引き込まれて観ていた。
特に、小説内で運転中に暴漢に襲われる映画自体でもキーとなるシーンでは、少し前に危険運転によって高速道路で死亡事件があったのとイメージが被り、何とも切ない気分に。

ストーリーの面白さは勿論ですが、エイミー・アダムス演じるスーザンの感情を押し殺したような演技と、個人的に絶賛してしまったジェイク・ギレンホール演じるトニーとマイケル・シャノン演じる保安官のやり取りで、さらに映画としての面白さが増しているような気がします。
ヴェネチア国際映画祭で審査員グランプリを受賞したそうですが、それも納得。

ラストは色々なことが考えられますが、一瞬「これで終わりなんだ」という感情でしたが、時間が経つにつれてその深さに身震いするほどの感情がこみ上げてきました。
今年公開作品の中でも有数の秀作。超お薦めです。