朝焼け小焼けだ 

大漁だ オオバイワシの大漁だ

 

浜は祭りのようだけど

海の中では何万のイワシの弔いするだろう

 

こっつん こっつん

打たれる土はよい畠になってよい麦を生むよ

 朝から晩まで踏まれる土は  

よい路になって 車を通すよ

打たれぬ土は 踏まれぬ土は 

要らない土か

いえいえそれは 名もない草のお宿をするよ

 

積もった雪

上の雪さむかろな

冷たい月がさしていて

 下の雪重かろな 何百人ものせていて

 
 

 

 

金子みすゞより

 金子みすゞの詩は 私の視点を変えてくれます 上から見ている視点を下からよこからいろいろな視点で世界を見せてくれます 

 少なくとも上から目線ではない目線で

 

逝ってしまった人たちもおそらく金子みすゞのような心で世界を感じていたのではないのでしょうか