H家の長男、片鱗。

H家は空手一家だ。

お父さんを筆頭に長男、妹、とみんなで頑張っている。

パワーとキレの父、スタイルはジェームス北村。※昔のブラジルの強豪です。古くてすみません。知ってる貴方はオールドファン。

妹はビックリするほど身体が柔らかく、高いところもポンポン蹴れます。

長男はまだ白帯で、大人しいこともあり、まだ道場では、目立つ方ではありません。

そんな長男のHですが、移動稽古を見ていると蹴りが上手くなっている。

しかも蹴り方がとても父に似てきている。

Hに

「お父さんに似て蹴りが上手いね」と声をかけると

Hは嬉しそうに笑った。



うんちにはかなわない。

稽古が終わり、指導員、先輩に挨拶をして帰る支度をする。

その時、誰かが、「うんち」と言った。

笑いに包まれ、挨拶どころか、もう片付けも進まない。

誰が言ったのか?たった一言でこの有様。

うんちにはかなわない。


掴むことに成功した。


一般部でのスパーリング中、

Aの動きがとても良くなっているのに気がついた。

動きが良くなっていると言っても、スタミナがついてバテないとか、

瞬発力がついて早くなったという、体力面での向上ではない。

良い具合に身体の力みが消えて動き、バランスの良い技を出していた。

こうなるとしめたもので、一度出来るようになった逆上がりや自転車の運転が出来なくならないように

以後はいつでも再現できる。余計な力が入らずリラックスしているので楽に動けるし、力んでいないので疲れも少ない。

自分自身の重さ、(重力)を使えるので攻撃にも体重が乗り重くなる。と良いことづくめである。

問題は、教えて出来るようになる物では無いということ。


大山総裁は「極意は自分で掴むものである」と言ったが、

まさにその言葉通り、Aは掴むことに成功したようである。