こんばんは。
広島大学病院 乳腺外科 木村優里 です。
今日は久しぶりに新しいお薬のお話です
ホルモン陽性HER2陰性の乳癌の方に対するCDK4/6阻害薬(パルボシクリブやアベマシクリブ)が登場して、ホルモン療法の治療戦略の中心となっています
今後は、この治療をした後は、どんな治療を行っていくのが良いかというのも現在の課題の一つです
AKT阻害薬である、カピバセルチブというお薬を、フルベストラントに併用することで、無増悪生存期間が約2倍に有意に延長するという結果が報告されました
(CAPItello-291試験)
カピバセルチブ、カピバラさんのようなお名前です
AKT経路に変異がある場合もない場合も良好な効果が示されているようです
この試験は、すでにホルモン療法のCDK4/6阻害薬を使用されている患者さんも対象となっています
全生存期間(OS)の結果は、まだこれからというところですが、CDK4/6阻害薬後の治療の、選択肢の一つとなるかもしれませんので、今後の結果や日本での開発も期待されます
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