こんばんは、広大乳腺外科 川又です。
今日は久々に一日中晴れ🌞だったようですね
何だか今年の8-9月は例年とは少し違った夏でしたね。
こんな日が珍しいくらいでした
来年はコロナも気象も・・・・例年通りの夏を過ごしたいですね
さて、話は変わりますが、先日乳癌の手術前検査の心電図で「おや??」と思うことがありました
すぐに、循環器内科の先生にご相談させていただきましたところ、「慢性心不全」との診断でした
幸い、まだ軽いステージでしたので、原因となる疾患の治療と心不全治療を行っていただきながら、、、
乳癌の手術は無事行うことができました
以前の病院では、「心不全の緩和ケアチーム」を立ち上げる機会がありました。
心不全はかなり増加してきていて、また治療も進歩してきています。
心臓の病気でよく聞く、「心筋梗塞」で亡くなる方は徐々に減っていますが、
反対に「心不全」で亡くなる方は、20年前と比べて1.5倍近く増加しています
今回の患者さんは、乳癌とは関係ない原因で心不全に至っていましたが、
乳癌の治療で使用するお薬で、心不全になりやすいものもありますので注意が必要です
抗癌剤や分子標的治療薬を使用されている場合には、特に症状に注意してください
ちなみに、日本循環器学会と心不全学会では、
「心不全」=心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気です
と一般の方がわかりやすいように定義しています。
これまで普通に上ることができていた階段や坂道で息が切れるようになったという症状は心不全を疑う症状の一になります。
(抗がん剤による倦怠感とわかりにくいかもしれませんので、気になる症状がありましたら主治医ご相談ください)
ただ、最近は、ご高齢の方であれば息切れがわかりにくかったり、「年をとったからかな?」「体重が増えたせいかな?」と放っておいたりする方も多いようですので、注意が必要です。
息切れ、むくみ以外にも、全身の倦怠感、尿量の低下(場合によっては夜間尿量増加)といった症状もありますので、心当たりの方はまず、ご相談ください。
採血や心電図、胸の写真、心臓のエコーといった検査でわかりますので、早めに内科受診or主治医相談お願いします
乳癌のお話ではなくてすみませんでした。。。
では、おやすみなさい。
川又