先日のお話し会での質問です。
母乳を飲まずに乳児用ミルクだけで育った子は、フォローアップミルクにしないといけないのか？という疑問でした。
その時に、ざっくりとお答えをしましたが、改めて整理してみたいと思います。
手元にある2015年に出された「母乳育児支援スタンダード」から情報を抜粋します。
フォローアップミルクは「牛乳の代用品」という位置づけです。
乳児用ミルクは「母乳の代用品」という位置づけです。
※乳業会社が、わざわざ牛乳の代用品と位置付けてまでフォローアップミルクを販売しているのには、理由がありますが…それはまた今度
母乳の代用品であれば、銅と亜鉛の添加が認められているのですが
フォローアップミルクは母乳代用品ではないため、銅・亜鉛の添加はできません。
その代わりと言ってはなんですが、鉄分強化！というのをウリにしています。
なぜか。実際、10か月前後のお子さんは、貧血傾向になりやすいということも言われているからですね。
貧血かもしれないと思うと、心配になることでしょう。
まずは、お子さんがしっかり動けているかどうか。身体も心も成長しているかどうかを見てあげてください。
どちらも心配なければひとまず大丈夫。
フォローアップミルクの対象児は、生後９か月から３歳頃のようですが
その時期は、食事を摂れるようになっています。
まずは、食事を進めていくこと。
食事も進まず、母乳も飲まず、栄養的にも発達的にも心配があるときには専門家に相談してみてください。
そのうえで、フォローアップミルクを使用する場合には
・フォローアップミルク単独で栄養を満たすことはできないこと
・栄養補給の大部分が液体で満たされると、その時期に見合った咀嚼などの機能の発達が阻害される可能性があること
を念頭に置いて、十分注意してご使用ください。
日本小児栄養消化器病学会の小児栄養委員会から「このミルクを必要とする理由はない」との答申をしています。
大人のサプリメントも、必要な人が必要なだけ使用しますよね。
どんなものも一律にすべての人に必要なわけではありませんので
お子さんの様子をしっかり見て決めるようにしましょう。
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