江戸甘味噌。
前回は味噌の香りを楽しむために必要以上に煮込まない食べ方をしました。
煮込み料理ではどうでしょう?
なんこつ煮を作ってみましたよ。
豚バラなんこつ煮込み用。
豚のあばら骨の肋骨と胸骨の間の部分です。
煮込むとなんこつも柔らかくなり食べれます。
もともとは廃棄されてた部位とのことですがここが美味しいというとこに目をつけて、
東北ではパイカ、沖縄ではソーキとして親しまれてます。
ちなみに豚一頭から500gほどしか取れない希少部位でもあります。
しかし!
関東での需要が少ないのか希少部位にもかかわらず100gあたり69円という安さ!
エイヴイという素晴らしいスーパーのおかげですけど。
なんこつの間を包丁で切ってフライパンで表面を焼き、沸騰したお湯で油を抜きます。
更に冷水で洗って血合いなどがあれば取り除きます。
これ豚バラなんこつ約1200gです。
圧力鍋に
●豚バラなんこつ 1200g
●水 1200cc
●芋焼酎 30cc
●生姜少々(チューブでもOK)
●ネギの青い部分少々(入れなくてもOK)
圧力鍋は煮えたらフタをして加圧します。
右のコンロではこんにゃくのアク抜き。
圧力鍋は、火にかけておもりが軽くシューシュー回っている状態が加圧です。
勢いよく回るほどの火加減でなくて大丈夫です。
それを15分。
さらに火を止めて内部気圧が下がるまで自然に冷まします。
これが減圧です。
減圧中も調理が進みます。
10~15分ほどでフタが開けられます。
アクはあまり出ませんが脂が結構出ますんで、オタマ等で丁寧にすくって取ります。
この脂は器に取っておいて冷蔵庫で保存すると固まります。
ラーメンにちょい足しすると幸せが倍増しますので是非捨てずに取っておきましょう。
ここで好みの味つけをします。
江戸甘味噌だけで味を決めようとすると大量に消費しますので白味噌も入れました。
分量としては
●こんにゃく 600g
●江戸甘味噌 大さじ4~5
●白味噌 大さじ2
●黒砂糖 大さじ1
●みりん風調味料 大さじ1
・・・くらいかな?
なんたって目見当で味見しながら入れちゃってます。
好みになるように調整しましょう。
圧力鍋は煮詰まりませんからここで濃さを決めて大丈夫です。
薄ければ醤油を足してもいいです。
再度フタをしてまた加圧15分、減圧15分で出来上がりです。
しっかり味が入りましたよ~!
なんこつも柔らかく食感が最高です。
ちなみにあまり煮すぎるとなんこつと肉が離れちゃいますのでほどほどに。
晩酌に最適ですが、家族もこれでご飯食べるのが大好き。
ホームパーティーの時も好評でよく作っております。
江戸甘味噌だとどうなるか試してみたかったのです。
焼き目を付けた長ねぎのせて七味振って、
至福のおつまみの完成です。
味噌汁のときのように沸騰させなかった時には表に出た酸味、煮込むことで飛んでマイルドになるような気がします。
逆に麹の旨味というか甘味が表に出てるようですが、そもそも黒砂糖やみりん、白味噌も入れてるので本当のところはわかりません・・・。
ただ明らかなのは白味噌だけでつくるときよりも味噌感が確実にアップしてます。
それと豚なんこつはもともと臭みが少ない部位ですが味噌のマスキング効果(匂いや臭みを隠す効果)で豚の美味しい味をうまく引き出してくれてます。
味噌の味云々よりも素材の味を上手く引き立てる要素が強いのかも。
これが江戸甘味噌効果なんでしょうか。
日本味噌株式会社さんのHPに
江戸甘味噌は動物性蛋白質によく適した味噌といえます。
それは、この味噌が持つ本来の甘みが合というだけではなく、糀に多く含まれる酵素が蛋白質を分解して旨味を出し、さらに、肉や魚の臭みを押さえる働きをするからです。
この2つの特性を活かして、豚汁や土手鍋、煮込み料理、炒め物の隠し味に使うと、「こく」のある深い味わいに仕上がります。
とあります。
もつ煮だったらマスキング効果がハッキリわかるかもしれません。
ちなみに、
脇役だったはずのこんにゃくもとても美味しくなります。
やめられないとまらない!!
こっちが主役!?
豚なんこつ煮は一晩置くと更に味が入って美味しくなりますよ。
で、残った汁にちょっとお湯入れて市販のめんつゆ(そばうどんのつゆ)で味を調えて、
豚なんこつ味噌ラーメンにしてみました。
麺は都一の中華そばの乾麺です。
こりゃあ~うまい!
ん?なんだかサッポロ一番みそラーメンに似ている!
もしかしてサッポロ一番が目指していたのは江戸甘味噌の味だったんでしょうか。
まあ、豚なんこつ作るときに焼酎、砂糖、生姜など目見当で入れたんで次に同じ味につくれるかわかりませんけど・・・
そういえば日本味噌株式会社さんのHPに、
ラーメン店様にご提案、江戸甘味噌をラーメンのタレに試してください。
ってあります。
なるほどラーメンのように動物系の出汁と一緒に使用しても負けないわけですね~。
更にいろいろ試してみようと思いますが、江戸甘味噌の消費スピードが半端ないです。
あっという間になくなりそうです・・・