Bill Viola
昨日、世界的に有名な映像作家Bill Viola
(ビル・ヴィオラ)の展示がMuseum De Pont で
開催されていて、オープ二ングにライクスの友人達と
行ってきました。アムステルダムから電車で約2時間
ちょっとした日帰り旅行です。
実はライクス・アカデミーの計らいで、今回は特別に
Bill氏と話せる機会を設けてもらったのです。
2時間のオープニングの間、30分以上の時間をかけて
僕らに作品のコンセプトを語ってくれました。
多くのプレス、鑑賞者で美術館は混み合っていました。
僕は3年前に森美術館で開催されていた「はつゆめ」 の
展示を見ていたので、その時に思ったことの1つに、
ポートレートの小さい映像作品でチョースローモーションで
映像内の人物が動いている作品がずっと気になって
いました。というのも、僕がその作品を見た時に絵画との
接点を感じました。通常絵画の中の人物は動きませんが
映像だと動かす事ができます。その作品を作った動機と
通常の制作において絵画を意識する事がありますか?
と質問してみました。
Bill氏はとても丁寧に答えてくださり、簡単に言うと
もともと絵を描いていて、テクノロジーの可能性に
気が付き、1970年以降はビデオアートに専念する事
にした。人物がチョースローモーションで動いているの
は、普段生活する中で、全ての物は動いている。
そして改めて目で見る事。それを意識する時間や
感覚を鑑賞者に再認識してほしい・・・などなど。
Bill氏は1981年にソニーのアーティスト・イン・
レジデンスで日本に滞在していたので、日本の文化
に詳しく、特に禅・仏教の教えなどの話しを交えながら
語ってくれました。本当に貴重な時間をありがとう
ございました。
またMuseum De Pontでは現代を代表する作家達
マルレーネ・デュマス、リュック・タイマンス、クリスチャン・
ボルタンスキー、ゲリハルト・リヒター、ベナード・フライス、
ヘルマン・ニッチなどの作品が常設展示で見ることが
できます。内容が濃すぎる1日でした。